ミャンマー軍政「後見役」の中国、愛憎と打算の関係史
アジア総局長 高橋徹
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2160キロメートルもの国境を接する国で起きた政変を、さすがに手放しで歓迎はできなかったのだろう。1日にミャンマーで起きたクーデターについて、中国は「友好的な隣国」と述べるにとどめ、静観を決め込んだ。
政府の公式見解より、御用メディアの報道の方がわかりやすい。国営通信の新華社はミャンマー国軍による政権転覆を「大規模な内閣改造」と表現した。共産党系の環球時報は「選挙での敗北を認めず、首都での暴動を扇...
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ミャンマー国軍は2021年2月1日、全土に非常事態を宣言し、国家の全権を掌握したと表明しました。 アウン・サン・スー・チー国家顧問率いる政権を転覆したクーデター。なぜ起きたのでしょうか。 最新ニュースはこちら。