不調「習近平経済」しばし封印 意外な李首相の評価上昇
編集委員 中沢克二
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中国首相の李克強(リー・クォーチャン)は11日、首相として最後の晴れ舞台になるであろう全国人民代表大会(全人代)後の内外記者会見に臨む。2023年春の全人代閉幕時には、今秋の共産党大会を経て新たに選ばれる首相が初会見するのがしきたりだ。
慣例に従えば任期切れが近い李は本来、レームダック(死に体)になってもおかしくない。「意外なことに、実務的な経済政策に関する総理(首相)の権限が少し強まっている」...

経済や安全保障面で米国の一極支配を打破しようとする中国の習近平政権の中枢で何が起きているのか。習国家主席による腐敗撲滅政策の狙いなどを的確に報じ、「ボーン・上田記念国際記者賞」を受賞した中沢克二・日本経済新聞編集委員(元中国総局長)が深掘りする。