コマツ特別顧問 野路國夫(8)ハンドブック
米炭鉱の調査記録一冊に サービス・営業部門からも重宝
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駐在時代の忘れられない思い出が、氷点下20度という凍(い)てつく寒さをついて実施した寒冷地試験だ。真冬のピッツバーグに様々な機種を持ち込み、最も冷え込む午前5時ごろにエンジンがスムーズにかかるかどうかテストするのだ。コマツの機械は標高の高い鉱山など寒冷な現場で使用されることも多く、寒さで動かないのでは話にならない。それを確認するための毎年恒例のイベントだった。
私の参加した1979年の試験はたま...

建設機械では世界二大メーカーのうちの一つ、コマツの野路國夫特別顧問は1969年に入社し、最初に配属されたのは建機の試作機を運転して耐久性などを確認する実験部でした。一日中、泥や砂ぼこりにまみれてブルドーザーなどを動かす毎日、若き野路さんはどのようにして自分の進路を切りひらいていったのでしょうか。2007~13年の社長時代にはリーマン・ショックや東日本大震災、超円高など過去に例の無い試練に再三見舞われます。どのようにしてコマツを世界的な優良企業に導いたのか、企業の危機管理という面からも読みどころ満載の連載です。
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