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イチゴ新品種「とちあいか」、店頭やケーキ店でお目見え

店頭にリーフレットを置いて、来店客にアピールする(東急ストア中目黒本店)

イチゴの季節が到来した。出荷量首位の栃木県から登場した新しい品種「とちあいか」の流通が今年から本格化し、スーパーの仕入れ担当者や外食店のメニュー開発者らの注目を集めている。産地では、流通が多い「とちおとめ」と同様に家庭で楽しみやすい価格帯での普及を目指し、栽培も広がりつつある。

とちあいかは栃木県農業試験場いちご研究所(栃木市)が2018年に品種登録出願した。比較的粒が大きくて酸味が少なく甘みが強く、イチゴとしては硬めの歯触りが特徴。実の内側は白い。「単位面積あたりの収量はとちおとめより3割多いなど、栽培しやすい面がある」(同研究所)

今年から都市部への出荷が始まり、11月から都内のスーパー店頭や洋菓子店のデザートとしてお目見えしている。東急ストアは中目黒本店(東京・目黒)で11月1日から、とちあいかを販売している。価格は12月上旬時点で1パック、698~780円(税抜き)程度と、とちおとめより100円程高い。

白い断面がアクセントになる

客に手にとってもらいやすいようにするため、特徴を書いたリーフレットを売り場に置いてアピールしている。青果担当の野中洋介バイヤーは「大きな粒にはボリューム感がある。半分に切ると白いハート形に見えるので、クリスマスやバレンタインなどのイベントでも使いやすい」と話す。

大手スーパーのライフも11月中旬からセントラルスクエア押上駅前店(東京・墨田)など首都圏の全店舗で販売を始めた。価格は498円(税抜き)から。

「赤色がきれいで形がいい」(青果担当バイヤー)。ライフの店頭では新しさに注目して手に取る来店客が目立つという。

とちあいかを使った洋菓子を販売するのは青木商店(福島県郡山市)。東北や首都圏のタルト専門店「フルーツピークス」で、12月中旬まで販売する季節商品に採用した。商品は「栃木県産とちあいかと苺クリーム」で1ピース889円(税抜き)、直径20センチのホールは6223円(同)。

開発担当の渡辺勇輝さんは「硬めでしっかりした果肉は扱いやすい。白い断面はケーキに並べたときに色のアクセントになる」と評価。今後供給量が増えれば、ほかの商品への採用も検討するとしている。

とちあいかは粒が比較的大きく甘みが強い

イチゴの新品種は近年、贈答用の高級志向が目立った。1000円以下を想定するとちあいかにはスーパー関係者から今後の安定供給を望む声が多い。一部のバイヤーからは「パッケージのデザインがシンプル過ぎる。もっと売り場で目をひきやすいデザインだとさらに売りやすくなる」との注文もあがっている。

県内の栽培面積は20年に約19ヘクタールと前年の8倍に拡大した。それでもまだ数量は少なく、JA全農とちぎ(宇都宮市)で販売先を限定している段階。「多くの人に気軽に食べてもらえるイチゴを目指している。現在の作柄はいい。来春まで安定供給できれば、来年以降生産農家も増えそうだ」と同JAの担当者は話している。

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