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立浪・新庄監督に託すチーム再建 球団は戦力にも投資を

中日は新監督に立浪和義氏が就任した。新型コロナウイルスの逆風はどこの球団も受けているが、5位に沈んだ中日は特に客入りが厳しい。客を呼べる監督ということもあり、生え抜きのスターに白羽の矢が立ったのだろう。

中日一筋で2480安打を積み重ねた現役を退いて既に12年がたっている。本来ならとっくに監督になっていないといけない人材だ。ようやくではあるが、これ以上落ちるところのないチームを預かるのはやりやすさもあるはず。意気に感じてチームを再建してもらいたい。

最大の課題は得点力不足とはっきりしている。今季はリーグ最低の405得点。最多のヤクルトは625得点、中日の次に少ない阪神でも541得点だから事態は深刻だ。広くてホームランが出にくい本拠地は投手有利だが、ここまで引き離されると言い訳にもならない。春季キャンプでは立浪監督も臨時コーチとして指導したが、目に見える成果は出なかった。

今年の中日は打てないだけでなく、作戦面でも首をかしげたくなるところが多々あった。投手出身の与田剛監督は攻撃はコーチに任せていたようだが、やはり監督が責任を持って決断すべきだろう。

はた目から見ても、最近の中日はぬるま湯状態になっていた。落合博満監督や高木守道監督らの下でもプレーした立浪監督だが、基本的には星野仙一監督のスタイルを引き継ぐことになると思う。星野さんのように感情をむき出しにするタイプではないが、厳しい規律を求めるだろう。ただ、立浪監督が若かった頃とは時代が違う。厳しいだけだといまの選手がどこまでついてくるか。手腕が求められる。

将来、打線の中核を期待される根尾昂や石川昂弥は間違いなく金の卵だ。しかしまだまだ当てにならない。彼らが独り立ちすればチーム力は一気に高まるはずだ。

球団に要望したいのは長打力のある外国人の補強だ。ダヤン・ビシエドはいるが、もっとホームランを量産できるタイプが欲しい。それにはそれなりの資金を投じないといけないが、最近の中日は十分な投資をしていない。戦力を整えないまま、監督だけを代えて勝てるほどプロ野球は甘くない。球団にも覚悟がほしい。

若手が成長し、外国人が当たったヤクルトは最下位から日本一に上り詰めた。うまく歯車がかみ合えば、中日にも反転攻勢のチャンスはあるはずだ。

新庄剛志・新監督を誕生させた日本ハムも低迷するチーム状況やスター選手の不在という点で中日と似ている。本拠地の移転を2023年に控え、新たなファン層を開拓したいという思惑もあっての人選だろう。注目度は一気に増し、その狙いはひとまず当たったといえる。

しかし中日同様、戦力は足りていない。今いる選手を底上げし、強力な助っ人を連れてこなければ一過性の話題で終わってしまう。客が増えればいいというだけではプロではない。本当の勝負が始まるのは2月1日のキャンプインからだ。

(野球評論家)

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