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「史上最強」侍ジャパン 大谷翔平らWBC日本代表一覧

野球の国・地域別対抗戦、第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が8日に開幕する。2009年の第2回大会以来の優勝を目指す日本代表「侍ジャパン」は大谷翔平(エンゼルス)やダルビッシュ有(パドレス)、村上宗隆(ヤクルト)らを擁し、「史上最強」の呼び声高い。栗山英樹監督の下に集結した多士済々の30人のメンバーを紹介する。(選手名の前の数字は背番号、写真は全て共同)

投手

〔11〕ダルビッシュ 有(パドレス)

今回の日本代表最年長の36歳。2022年にパドレスで16勝をマーク、米大リーグでの通算勝ち星が95に上り、日本時代の93を上回った。23年2月の宮崎での代表合宿にはメジャー組でただ一人参加。チームメートにアドバイスをしたり食事会で親交を深めたりと存在感が際立ち、代表のリーダー的存在になっている。WBCには日本ハム時代の09年に出場。韓国との決勝で抑えとしてマウンドに上がり、優勝を決める三振を奪って雄たけびを上げたシーンは記憶に新しい。

〔12〕戸郷 翔征(巨人)

22年はプロ初の2桁勝利となる12勝をマーク、最多奪三振(154)のタイトルを獲得した。昨秋の強化試合では2番手で好投。本大会では球数制限があることから重要視される「第2先発」を担うことが見込まれる。

〔13〕松井 裕樹(楽天)

22年は32セーブを挙げ、2度目のセーブ王に輝いた。救援を本職とする投手では唯一の左投手として代表入り。各チームの名だたる左打者を斬る役割を期待される。

〔14〕佐々木 朗希(ロッテ)

22年に史上最年少での完全試合や、プロ野球新記録の13者連続奪三振を達成した「令和の怪物」。快速球と落差の大きいフォークボールを武器に、同年は奪三振率12.04をマークした。代表合宿中に行われた壮行試合では、まだ2月の段階で何度も160キロ台を計測し、3月4日の中日との壮行試合では日本選手最速タイの165キロをマーク。先発陣の一人として代表でも高い注目を集める。

〔15〕大勢(巨人)

22年、新人ながらストッパーを任されセ・リーグ3位タイの37セーブをマーク、新人王を獲得した。サイド気味のフォームから投じられる150キロ台後半の剛球は、見慣れない球筋もあり海外勢にとって脅威になるだろう。

〔16〕大谷 翔平(エンゼルス)

21年に投手で9勝、野手で46本塁打を放ち、ア・リーグ最優秀選手(MVP)を受賞。22年は15勝、34本塁打でベーブ・ルース以来104年ぶりの「同一シーズン2桁勝利、2桁本塁打」を達成したほか、現行の大リーグでは初となる、同一シーズンでの規定投球回と規定打席到達の偉業を成し遂げた。国際大会では日本ハム時代の15年のプレミア12で2試合に登板、13回で21奪三振、無失点と活躍。17年にけがで出場を断念したWBCへの思いは強く、投打ともに柱としての活躍が期待される。

〔17〕伊藤 大海(日本ハム)

プロ入りした21年から2年連続で10勝をマーク。日本ハムでの活躍はもちろんだが、日本が金メダルを獲得した21年東京五輪で救援として活躍し、万能性を世に知らしめた。精神力の強さから、ここぞの場面での力投が期待される。

〔18〕山本 由伸(オリックス)

21、22年と続けて15勝以上、防御率1点台をマークし、史上初めて2年連続で投手部門4冠(防御率、勝利、勝率、奪三振)に輝いた日本球界ナンバーワン投手。22年は無安打無得点試合も達成した。国際大会では19年のプレミア12と21年東京五輪に出場し、ともに防御率1点台の活躍を見せた。大谷、ダルビッシュ、佐々木朗と形成する「先発4本柱」の一員として、相手チームを圧倒する力投が望まれる。

〔21〕今永 昇太(DeNA)

22年は無安打無得点試合を達成するなどし、3年ぶりの2桁勝利(11勝)を挙げた。19年のプレミア12は2試合で9回を投げ、12奪三振、1失点。今大会は戸郷らとともに第2先発の役割を果たすことになりそうだ。

〔22〕湯浅 京己(阪神)

プロ入りからの3年間はわずか3試合に登板しただけだったが、4年目の22年は59試合に投げて防御率1.09、45ホールドポイントで最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得した。WBCでも中継ぎで欠かせない存在になるだろう。

〔26〕宇田川 優希(オリックス)

22年のシーズン途中に育成から支配下登録に変わると、150キロ台後半の剛球とフォークを武器に19試合に投げて防御率0.81をマーク。ヤクルトとの日本シリーズでは4試合に登板し無失点と、開花を印象づけた。さらに大きい舞台で度胸満点の投球ができるか。

〔28〕高橋 宏斗(中日)

愛知・中京大中京高からプロ入りし2年目の22年、1軍デビューを果たし6勝をマークした。150キロ台の切れのある直球などには高い伸びしろが感じられ、WBCでは若さあふれる投球で相手チームをねじ伏せられるかが注目される。

〔29〕宮城 大弥(オリックス)

プロ2年目の21年に13勝を挙げて新人王に輝き、22年も11勝で2年連続2桁勝利をマーク。サイドに近いスリークオーターから独特の軌道を描く速球、変化球を武器に、中継ぎでの複数イニングの登板が見込まれる。

〔47〕高橋 奎二(ヤクルト)

威力のある150キロ台の速球で押す投球が持ち味。21年のオリックスとの日本シリーズでは、レギュラーシーズンで一度もなかった完投勝利を完封で飾った。大舞台に強いところをWBCでも示したいところだ。

〔63〕山崎 颯一郎(オリックス)

腰の張りで1次リーグでの登板がなく登録を抹消された栗林良吏(広島)に代わり、14日に代表メンバー入りが発表された。最速160キロの直球を武器に中継ぎで頭角を現し、3月の強化試合では代表のサポートメンバーとして好投。選出を受け「(オリックスの同僚で同学年の)宇田川に負けないように、そして日本の世界一に貢献できるように全力で腕を振ります」とコメントした。

捕手

〔10〕甲斐 拓也(ソフトバンク)

東京五輪では全5試合に出場、うち4試合でフルにマスクをかぶった。米国との準々決勝でサヨナラ打を放つなど打撃でも存在感を発揮。19年のプレミア12にも出場した国際経験豊かな日本の扇の要は、WBCでは大谷、ダルビッシュら豪華な投手陣を持ち前のインサイドワークや強肩でもり立てることが期待される。

〔24〕大城 卓三(巨人)

22年は115試合に出場し打率2割6分6厘、13本塁打をマーク。捕手としての力に加え、パンチ力ある打撃でも存在感を見せたいところだ。

〔27〕中村 悠平(ヤクルト)

野手最年長の32歳。ヤクルトが21年から2年連続でリーグ優勝を果たす原動力となったリード面の実力は、同じ捕手の甲斐、大城卓に刺激を与えるほか、若手が多い投手陣にとっても心強い存在になるだろう。

内野手

〔1〕山田 哲人(ヤクルト)

打率3割、30本塁打、30盗塁の「トリプルスリー」を3度マークした強打者も、22年は打率が自身ワーストの2割4分3厘と苦しんだ。ただ、前回17年のWBCは2割9分6厘、東京五輪では全5試合でリードオフマンを務めて3割5分をマークしており、今大会も大舞台での強さを発揮したいところだ。

〔2〕源田 壮亮(西武)

不動の遊撃手としてセイバーメトリクスの守備指標で毎年高い数値をマークし、プロ2年目の18年から昨年まで5年連続でゴールデングラブ賞を受賞。侍ジャパンの内野守備に安定感をもたらす存在として期待される。

〔3〕牧 秀悟(DeNA)

プロ入りした21年に打率3割1分4厘、22本塁打、22年は開幕から一貫して4番を打ち2割9分1厘、24本塁打と「2年目のジンクス」とは無縁の活躍だった。本職の二塁に加えて、昨秋の日本代表の強化試合で堅実な一塁守備を見せ、栗山監督が各選手に求める複数ポジションの守備を高いレベルで体現する。

〔5〕牧原 大成(ソフトバンク)

左脇腹の張りのため代表を辞退した鈴木誠也(カブス)に代わって、1日に代表入りが発表された。内外野の多くのポジションを守れるユーティリティープレーヤー。22年は規定打席未到達ながら120試合に出て打率3割1厘をマークしており、攻守で用兵の幅を広げる存在になりそうだ。

〔7〕中野 拓夢(阪神)

ルーキーイヤーの21年と22年はともに135試合に出て打率2割7分台をマーク。21年は30盗塁と走力にも優れ、機動力を駆使する場面で貴重なピースになるだろう。

〔25〕岡本 和真(巨人)

20、21年に本塁打王と打点王のタイトルを獲得。22年は長く不振に苦しみながらも5年連続で30本塁打をマークした。本職の三塁手に加えて一塁、左翼の守備も練習し、チームとして様々なフォーメーションが取れるよう備える。

〔33〕山川 穂高(西武)

22年は41本塁打で3年ぶりにタイトルを獲得、初の打点王にも輝いた。大砲としてもムードメーカーとしても侍ジャパンにとって貴重な存在。本塁打を打った後に「どすこい」と叫ぶパフォーマンスでもチームを盛り上げたいところだ。

〔55〕村上 宗隆(ヤクルト)

22年は2年連続の本塁打王に加えて首位打者、打点王も獲得し、史上最年少での三冠王を達成。プロ野球新記録の5打席連続本塁打をマークし、レギュラーシーズン最終打席で王貞治を超えるシーズン56号本塁打も放つなど、同年のプロ野球を「村神様」一色に染め上げた。東京五輪では8番だったが、今大会では堂々の「日本の4番」を張る見込み。主砲ならではの効果的な一発や適時打で日本に「神風」を吹かせることが期待される。

外野手

〔8〕近藤 健介(ソフトバンク)

コンスタントに打率3割を打つ力に加えて選球眼もあり、22年まで6年連続で出塁率4割以上をマーク。19、20年は最高出塁率のタイトルを獲得した。厳しいコースでも巧みにヒットゾーンに運ぶ力は他チームにとって嫌らしい存在になるだろう。

〔9〕周東 佑京(ソフトバンク)

20年に50盗塁をマークしタイトルを獲得した。同年の失敗はわずか6度。毎年高い盗塁成功率を記録する「足のスペシャリスト」は、4盗塁をマークした19年のプレミア12同様、大事な局面で繰り出す「ジョーカー」として力を発揮しそうだ。ソフトバンクの同僚、牧原大と同じく内外野を守れる。

〔23〕ラーズ・ヌートバー(カージナルス)

WBC日本代表で初の日系人選手。21年にメジャーに昇格し、22年は108試合に出て打率2割2分8厘、14本塁打。強肩を生かした外野守備でも評価を高め、将来の成長株とみる米メディアも。日本にゆかりのある大リーガーにあまねく声をかけた栗山監督の〝掘り出し物〟としてどんな活躍を見せるか。

〔34〕吉田 正尚(レッドソックス)

22年までオリックスに所属し20、21年に首位打者を獲得した。プロ2年目の17年から6年連続で打率3割をマークし、通算打率は3割2分7厘。出塁率も6年連続で4割台を記録した。東京五輪では打率3割5分の活躍で日本の金メダルに貢献。23年から大リーグを主戦場にする屈指の好打者は、鈴木がけがで抜けた外野陣の中心としての活躍が期待される。

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日本代表「侍ジャパン」が3大会ぶり3度目の優勝。大リーガー・大谷翔平や日本代表では初の日系人選手となるラーズ・ヌートバー、メジャーに挑戦する吉田正尚らが活躍。世界一を14年ぶりに奪還した選手たちの最新ニュースをお伝えします。

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