/

金星献上に監督解任…苦境にも挑戦の心失わず

23日のビリャレアル戦の前半、空中で競り合うウエスカの岡崎(左)=共同

「サッカーやめたい」

試合後、同じスペインで戦う乾貴士(エイバル)にメッセージを送った。

1月7日、スペイン国王杯2回戦で3部のアルコヤーノに1-2で敗れた。1部と3部のカテゴリーの違い、力の差を見せつけることもできなかった。ホームで金星を挙げ、喜ぶ相手を見ながら、情けない気持ちでいっぱいになる。

3部の彼らは、1部に勝ったからといって待遇が変わるわけではない。給料は僕らのほうが何倍ももらっているだろう。施設を含め僕自身がいかに恵まれた環境でサッカーをしてきたかを痛感する。だからこそ、自分の拙さを恨む。たとえばドリブルができれば、もっと何かできたかもしれない。足が速ければ、背が高ければ……。思い出すと切りがない。

「わかるわぁ」

そんな返事をくれた乾と1時間ほど話すと、不思議と「頑張るしかない」と気持ちを切り替えられた。

しかし、1月12日にミチェル監督の解任が発表される。ミチェルさんは1部に昇格した今季も、2部で戦った昨季と同様、ポゼッション重視のサッカーを貫いた。チームのオーガナイズも非常に面白く、それ自体が大きな挑戦だったが、それは2部で上位にいれば通用するスタイルだったのかもしれない。個の能力が高い1部のチーム相手には1勝9分け8敗と結果が出なかった。

パチェタ新監督が就任して1週間後の1月20日のヘタフェ戦は0-1で敗れ、僕が4試合ぶりに先発した1月23日のビリャレアル戦はスコアレスドロー。結果だけを見るとウエスカはまだ改善には至っていないけれど、サッカーは大きく変わろうとしている。システムは3バックに変更し、練習から「守り方」「ボールの奪い方」を徹底する。

シンプルに明確にやるべきことを強調し、今までなかった堅守速攻というスタイルを植えつけようとしている。その中で僕がやるべきことも変わるだろう。フットボーラーとして、ストライカーとして、まっさらな気持ちだ。

1部に復帰し、改めて「上を目指す楽しさ」を感じる。同時に結果を残す難しさと、それがなければ生き残れないという危機感も味わっている。

チームのためにプレーし、ゴールを決める。その目的は変わらないが、新たなアプローチが必要だ。チームのスタイルの変更に応じて、違う手段で勝負するしかない。その一つが僕自身の総合力だと思っている。

ミチェル前監督とチームメートとつかんだ1部で挑戦できる権利。その1部で最下位に沈む中、新しい監督のもとで、自分がどう変わっていくのかが楽しみだ。この挑戦を思う存分やりきる。そして僕が1部にいる意味を証明したい。今はワクワクしている。

(ウエスカ所属)

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連キーワード

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン