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分岐点で決める大切さ 偶然でなかった初ゴール

6日のグラナダ戦の後半、今季初ゴールを決め祝福される岡崎(左上)=ゲッティ共同

12月6日のグラナダ戦でスペイン1部リーグでの初ゴールを決めた。相手FKをクリアし、味方が敵陣に大きく蹴ったボールを全力で追いかけたら、相手のDFのクリアミスが足元に。GKが前に出てきているのが見え、右足のインサイドで丁寧に蹴ったループシュートがゴールへ吸い込まれた。多分、練習でも決めることは珍しい、僕にとっては難しいゴール。「ラッキー」と表現するしかない。

シュートを打つとき、いつでもゴールを狙っている。それは当たり前のこと。ただ、決まるか決まらないかは運に左右される部分もあり、こういうのは「ラッキー」で終わらせておくのが一番。喜びすぎは危険だ。実際、この試合も終盤の2失点で3-3の引き分けに終わった。僕のゴールでスコアを3-1にした時は誰もがウエスカが今季初勝利を引き寄せたと思ったことだろう。

続く12月12日のアラベス戦は先発に復帰し、チームも1-0で勝った。前の試合での反省を生かし、みんなで勝ち取った今季初白星だった。そして思った。

「結果を出し続けられたら、それに越したことはないけれど、僕のような選手はキャリアの分岐点になる試合で何も示せなければ、そのまま消えていく可能性は高くなる。これまでそういう試合で勝利に貢献したり得点を決めて、僕は一流の人たちの中で生き残ってこれた。今回もぎりぎり結果を残せたな」

1部リーグで得点できなければ、スペインに来た意味はないと思っていたが、ケガのリハビリで2カ月近くを費やした。その間に出場したFWたちはポテンシャルがあり、のびのびとプレーして結果も残している。ケガから復帰したものの僕はベンチからの出場が2試合続き、このままゴールすることなく、2020年が終わるんじゃないかと不安がよぎった。

それでも焦らず平常心でいられたのは、頭の中で整理がついていたおかげだ。試合に出られない間、ウエスカを見ながら、前線でボールを追い回すことと、ボールを奪えたら僕らしい動きをしつつ、同時に味方を助けるポジショニングを意識すべきだと考えていた。ゴールやボールに直接関与しなくても、ポジショニング一つで守備陣を楽にすることも、パスを出しやすくすることもできるからだ。

そうやってチームに今必要な仕事と自分ができることを整理し、取捨選択できるのは経験があるからだろう。前線に走り出し、クリアボールを初ゴールにつなげられたのも、そういう意味では単なる偶然じゃなかった。

12月18日のビルバオ戦はゴールができず、試合にも敗れた。降格圏に沈んだチームも僕自身も、ここからどう生き残るか。新しいストーリーはもう始まっている。

(ウエスカ所属)

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