矢沢永吉を聴いてリフレッシュ 「ハマの番長」の素顔

横浜DeNAベイスターズは今季、三浦大輔新監督と共に新たなスタートを切ります。「ハマの番長」の愛称でファンに親しまれている三浦監督に、沖縄キャンプでの過ごし方やシーズンへの意気込みを語ってもらいました。
三浦監督は1992年に当時の横浜大洋ホエールズに入団、移籍することなく25年の現役生活を送りました。キャンプでのユニホーム姿を見てもらえばわかると思いますが、現役を退いてから4年以上がたってもスタイルの良さは健在です。
三浦監督「体重は現役時代からほぼ変わっていないですね。一時期太りましたけど絞りました。もちろん筋肉量は落ちましたし、同じ体重でも現役時代と体の中身は全然違います。今は5~6㌔くらいの距離のランニングをちょくちょくしてます」
「キャンプ中も練習後に予定がなければ走ってました。矢沢永吉さんとかBOOWYとかを聴きながら。はやりの曲を聴くときもあるんですけど、やっぱり多いのは1980~90年代の曲ですね。一人なのでリフレッシュになりますし、考え事をする時間にもなっています」

チームには監督の現役時代を知る選手がたくさんいます。そういう選手とはもちろんですが、若手や我々スタッフとも肩肘張らずに会話を交わします。
三浦監督「極力いろんな人と話をしようと思っています。野手もそうですし、ブルペンもそうですし、トレーナー、球団スタッフも。野球の話は当然として、全く関係ない話もね。和気あいあいじゃないですけど、上下関係なく会話ができるのがベイスターズらしさだと思っているので」
キャンプでは監督自らが打撃投手を務めることもあります。ボール球になることはほとんどなく、抜群の制球力は衰えを知りません。
三浦監督「去年はファーム(2軍)の監督をやってましたけど、そこでも結構投げてたんです。打撃練習をネットの裏から見ているのと自分でボールを投げるのとでは全然違いますし、1軍のキャンプでも続けようと思ってました。『コースに逆らわない打撃ができているな』とか『強引にいったな』とか、マウンドにいるから感じられることがあります」

打撃投手のみならず、時にはノックバットを振ることも。これも監督が大切にしている選手とのコミュニケーションの一つです。
三浦監督「ノックは新沼慎二バッテリーコーチから頼まれました。『監督がノックすると選手の気持ちも変わるので』と。できることは何でもやりますよ。このキャンプでは、選手が担当コーチ以外のスタッフと話している姿がグラウンド内外で見られました。これはチームとして続けていきたいですね。野球の技術的なことはもちろんですけど、人と人とのコミュニケーションは長いシーズンを戦う上で大きなポイントになるはずなので」
「チームを船に例えるならば、シーズン中に想定外のことが起きて船に穴が開いた時にどうするか。チーム全体がまとまって対処すれば、穴のダメージを最小限に食い止められるんじゃないかと。そしてその船には選手、コーチ、スタッフだけじゃなくてファンの皆さんも一緒に乗っているんだと思っています」

今年は横浜DeNAベイスターズとして生まれ変わってから10周年。目指すのは1998年以来となる優勝です。
三浦監督「現役時代から毎年優勝を目指してプレーしていました。そもそもプロである以上、優勝を目指してやらないヤツがいるのかと。シーズンはしんどいことも多いですが、それを乗り越えたから98年の優勝があった。優勝の喜びや感動は想像よりもすごいですよ」
「残念ながら98年以降は優勝できずに引退しましたけど、監督としてあの感動を味わいたい。もう一度優勝したいという思いしかないですし、そのためにも結束しないといけないと考えています」
シーズン開幕まであと1カ月。チームは本拠地・横浜に戻ってオープン戦を行っていきます。一体感を大切にする新監督がどういうチームを作り上げていくのか。お披露目までもう少しです。
(横浜DeNAベイスターズ チーム付広報 渡辺雅弘)