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夢へ一直線、中2でカナダへ アイスホッケー安藤優作㊥

北米でのプレーは4季目になる安藤(中央)。小学時代から海外に行ってプロになりたい、と言っていたという

安藤優作は米オハイオ州ヤングズタウンの一般家庭にホームステイしている。「4人家族で2人の子供たちもアイスホッケーをしている。夕食は家族と一緒においしくいただいています」。チームの同僚と2人一部屋で暮らす。

16歳から20歳の有望株が競う米国のジュニアリーグ、USHLの環境は充実している。自己負担は通信制高校の学費くらいで住居費、道具代、遠征費はリーグやチーム持ち。試合は主に金曜と土曜にあり、試合のない日は午前にジムへ行き、昼に氷上練習、夕方は家庭教師の家で勉強だ。

母親の明恵によると「小学時代から海外に行ってプロになると言っていた」。当時のライバルは3学年上の兄、永吉だ。父親の文生(ふみお)は「氷上の練習は瞬発力に偏りがち。持久力も大事だろう」と考えて自宅周りを走るメニューを2人に課した。「優作は小学1年から6年までマラソンは1番。いくら厳しい練習をさせても大丈夫」と文生は太鼓判を押す。

安藤は小学6年のとき、選抜チームの一員に選ばれてカナダ・バンクーバーに遠征した。「そこで初めてNHLを観戦して僕の目標がプロ選手からNHL選手になった」。再びカナダを訪れたのは中学1年のとき。アイスホッケー選手を対象に6週間留学する奨学生募集の案内を明恵が見つけて応募したら当選した。

短期留学を終えると、モントリオール近郊のテレボンヌにあるそのチームから正式に誘われた。明恵は複雑な思いだったものの、文生は「せっかくのチャンス。応援しよう」。2017年、中学2年の夏からカナダへ。今季は北米4季目となる。

海外を目指した理由を安藤は簡潔に語る。「僕の夢はNHLで活躍すること。北米に行かなければ夢はかなえられない」。チャンスをことごとくものにして今がある。北米2季目はカナダ・ケロウナにあるホッケーアカデミーに移り2つのリーグで得点王に。19年春、USHLのドラフトで今の所属、ファントムズから指名された。

19年に臨んだファントムズのトライアウトには200人以上が参加した。「当初、コーチから『今年は無理だろう』と言われていた。15歳だったし小さかったし」と安藤。それなのに結果を残して10人も残らないという狭き門を突破した。

USHLの試合にNHLのスカウトがいるのは日常の風景だ。安藤は今、競争社会に身を置く幸せをかみしめる。「夢に近づいてきている。見てもらえるということがチャンス。大好きなアイスホッケーに打ち込める環境にいることが何よりありがたいと思う」=敬称略

(田中克二)

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