/

パラスポーツ、普及・強化策発表 選手発掘チームを設置 

日本障がい者スポーツ協会はパラスポーツの普及・強化の目標と具体策をまとめた=共同

日本障がい者スポーツ協会(JPSA)は16日、2030年までのパラスポーツの普及・強化の目標と具体策を定めた、「2030年ビジョン」を正式に発表した。パラリンピック選手の強化を担う日本パラリンピック委員会(JPC)の戦略計画も初めて作り、タレント発掘の専門チームを設置することなどを盛り込んだ。

パラスポーツの今後「10年の計」が定まった。ビジョンは、障害のある人が身近な地域でスポーツを楽しめるよう「パラスポーツの普及拡大を実現する」など6つのミッションを新たに掲げ、そのための施策と行動計画を詳述している。

東京パラリンピック開催の決定後、JPSAの重心はメダルを争うエリート選手に傾きがちだった。だが無理やり山を高くしようとしても、裾野が狭いままでは頂が崩れかねない。このため、足元の普及と振興にも力を入れる姿勢を明確にした。障害者がスポーツを始めるガイド役となる「障がい者スポーツ指導者」の数が増えないので、短時間の講習でボランティアとして活動できる「スポーツサポーター」制度を導入。学校体育では障害児の参加を促すとともに、パラリンピック教育も普及させてパラスポーツファンを増やす。

JPCの戦略計画では、東京大会が延期されたため、現時点でのメダル目標数の記載は見送った。東京大会後にその実績を踏まえ、メダル数の目標を設定する。金メダル数とともに、総メダル数も重視するという。

現在、JPCはJPSAの内部組織で、約20人のスタッフもJPSAと兼務となっているが、計画の実行にはJPCの体制強化は必須だろう。JPSAの高橋秀文常務理事は「現時点でJPCを独立させる必要は全くない」と強調したが、国際パラリンピック委員会(IPC)は各国パラ委員会に独立した法人格を推奨しており、日本のように内部組織となっている国は少ない。

ビジョンでは、現行のJPSAオフィシャルパートナー制度とは別に、「JPCスポンサー制度」の新設もうたうが、同一組織が別々のスポンサープログラムを売り出すのはわかりにくい。ただ、独立には2つの組織の運営費が必要で、現状では容易ではないかもしれない。内部組織のままでも、JPCスタッフが計画遂行に専念できる体制を整えないと、10年の計も絵に描いた餅に終わりかねない。

(摂待卓)

Tokyo Olympic and Paralympic 特設サイトはこちら

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

関連企業・業界

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン