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原口元気、4年前の熱さをもう一度

出番です! 森保J、W杯まで5カ月

胸の内の激しさや熱量を、プレーとして原口元気(ウニオン・ベルリン)は表現できる。4年前のワールドカップ(W杯)ロシア大会。日本の右サイドで守備でも攻撃でも粉骨砕身し、ベスト16のベルギー戦で先制点まで突き刺したのが原口だった。

あれから4年、変わらず代表に呼ばれ続けている。31歳となり、キャプテンマークを巻く試合もある。ただしボランチタイプを中盤に3人配する戦い方が森保ジャパンの軸となると、先発を譲る試合が増えた。代表でのゴール、フル出場ともに2019年11月以降、途絶えている。

年をとれば、やんちゃな「サッカー小僧」も丸くなり、いつしかチームのまとめ役や引き立て役に回る。そんな周囲からの見立てに、原口はあらがう。「引っ張る、まとめる、は意識していない。そういうのは嫌で。ピッチ上での力が一番の価値。それを奪い取りたい」

練習では味方を鼓舞する声を上げ、少年のようにハッスルしている。心はあくまで一兵卒、一人のファイター。11月のW杯へも「自分のなかでは4年前と同じ熱さを持っている。ピッチに立ち、その時間でチームを助けたい」。

所属したハノーバーが降格して2部でプレーする憂き目に遭いながらも、サッカーの本場・ドイツでのプレーは8シーズンに及ぶ。21年5月から身を置くウニオン・ベルリンでの日々は新たな充実期といえる。

1シーズン、インサイドハーフの主軸として定着。このポジションは持ち前の攻撃センスを幅広く生かしやすい。「この2、3年でアシストが増えた。プレーエリアが真ん中に移ったのもあって、パスへのこだわりも開花してきている」。守備でも2度追い、3度追いと献身をいとわない。ブラジル戦ではネイマールを監視した。「ウニオンでも相手のエース級とマッチアップすることが多い。ネイマールでもやられる気はしなかった」

インサイドハーフ3人を配する形は代表も共通しており、原口には追い風だろう。W杯アジア最終予選でそのポジションのメインキャストだった守田(サンタクララ)や田中(デュッセルドルフ)に比べると、原口が入る方がゴール近辺の攻撃が活性化される。一方で後方からの組み立てやつなぎでは守田や田中に分がある。優劣というより、状況や相手を踏まえてどちらの特性を選択するかが迫られる。

「4年前なら、少ししか出られないと感情的になったけど、いまはうまく消化してパワーに変えられる」「ベスト16で勝ちきれなかったことに対し、4年間でどう埋めていけるかを考えてきた。遠回りもしたが、成長して手応えのある状況にある。歴史をつくるリベンジ」

負けん気、厳しい現実を突きつけられてもあらがえる力が、言葉となってこぼれ出す。W杯本番では厳しい戦いが常なのだから、原口の反発力に一票を投じたくもなる。

この連載は岸名章友が担当しました。

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