ワリエワ問題、14日午後にCAS裁定 IOCの提訴受け

【北京=共同】スポーツ仲裁裁判所(CAS)は11日、北京冬季五輪に出場しているフィギュアスケート女子の注目選手、ロシア・オリンピック委員会(ROC)のカミラ・ワリエワ(15)のドーピング違反を巡り、出場継続を認めた決定を不服として国際オリンピック委員会(IOC)と世界反ドーピング機関(WADA)が提訴したと発表した。
またCASは12日、ワリエワの出場可否に関する裁定は14日午後になると発表。聴聞会はビデオ会議形式で、13日夜に実施される。フィギュアの女子は15日にショートプログラムが行われる。
ワリエワは昨年12月の検査で、心臓疾患の治療などに用いられる禁止薬物トリメタジジンに陽性反応を示した。この検査結果が今月8日に判明したことで、暫定の資格停止となったが、ワリエワの異議申し立てを受け、ロシア反ドーピング機関(RUSADA)の規律委員会が9日に処分を解除していた。
ワリエワは検査結果が出る前に行われた団体でROCの金メダル獲得に貢献。ROCが失格になった場合、日本は3位から順位が繰り上がる可能性がある。
IOCのアダムス広報部長は12日の定例会見で、ワリエワを巡る報道に関し「緊張感が高まっている。15歳のアスリートに関わる事案。興奮せずに落ち着いてほしい」と冷静な対応を呼び掛けた。CASに提訴した理由については「明らかに五輪に大きな影響がある。早急な解決を望む意図だ」と説明した。

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