松山英樹、マスターズ優勝 メジャー日本男子で初
ゴルフのマスターズ・トーナメント最終日は11日、米ジョージア州のオーガスタ・ナショナルGC(パー72)で行われ、松山英樹が4バーディー、5ボギーの73で通算10アンダー、278で日本勢として初優勝を飾った。29歳の松山は通算10度目の挑戦で、日本ゴルフ界の悲願を達成した。
全英オープン、全米オープン、全米プロ選手権を含めた男子ゴルフの四大メジャー大会で日本人が優勝するのは初めて。1980年全米オープンの青木功、2017年全米オープンの松山の2位が過去最高順位だった。マスターズでは01年の伊沢利光と09年の片山晋呉の4位が最高で、松山は15年の5位がこれまでの自己最高順位だった。アジア人としてもマスターズ制覇は初めてとなる。
試合後の表彰式で優勝者に贈られるグリーンジャケットに袖を通した松山は「この素晴らしいオーガスタナショナルでここに立てることがすごくうれしく思っています。そして、多くのファンの皆さん、ありがとうございました」と日本語であいさつし、「サンキュー」と大きな声で叫んだ。
アマチュア時代を含めて10度目の出場となった松山は今大会、初日2位と好発進した。2日目もアンダーパーでまとめて上位をキープ。そして3日目にマスターズ自己ベストの65をマークし、2位に4打差をつけて単独首位に浮上した。
最終日は重圧がかかる最終組のプレー。1番でボギースタートとなったが、前半3バーディーでスコアを伸ばした。優勝をほぼ手中にした15番からの4ホールで3ボギーと苦しんだが、1打差で逃げ切った。松山は優勝賞金207万ドル(約2億2700万円)と終身の大会出場権を得た。2位はザラトリス(米国)、3位にJ・スピースとシャウフェレ(ともに米国)が続いた。
松山は愛媛県出身。高知・明徳義塾高、東北福祉大時代からアマチュアで活躍し、11年にはマスターズで日本選手として初めてローアマチュア(27位)を獲得。13年にプロに転向すると、同年いきなり4勝を挙げて国内ツアー初のルーキーでの賞金王に輝いた。14年からは米ツアーに主戦場を移し、同年のメモリアル・トーナメントで初優勝。これまで米ツアーで5勝、国内ツアーで8勝を挙げていた。
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