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コロナ療養者に食のエール 球団特製弁当、地域と共に

9日から提供が始まった2種類の弁当。監督や選手からのメッセージカードが同封されている=横浜DeNAベイスターズ提供、以下同じ

皆さんは何を楽しみにして球場に足を運びますか? 臨場感あふれる空間で選手のプレーを見ることはもちろんですが、球場ならではのグルメを味わえることも魅力の一つではないでしょうか。今回は横浜DeNAベイスターズ・ビジネス統括本部飲食部で店舗の販促企画などを担当している斉藤竜哉に、球団の飲食事業の新たな取り組みを紹介してもらいます。

ベイスターズの飲食事業の特徴は、事業の領域が本拠地・横浜スタジアムの中にとどまらないことです。2017年、球場外店舗の第1弾としてハマスタに隣接する日本大通り沿いに「CRAFT BEER DINING &9」を開店。20年8月にJR横浜駅構内に「COFFEE AND BEER &9」、9月には横浜公園内に「BALLPARK BURGER &9」を開きました。

JR横浜駅構内にある「COFFEE AND BEER &9」。球場の外に直営店舗が広がっている

エキナカ店舗ではモーニングを提供し、開放的な横浜公園では特別感のあるハンバーガーを味わえます。3店舗とも「&9」という看板を掲げていますが、場所ごとに営業時間やメニューを工夫しています。

斉藤「球場内のグルメを充実させることはもちろんですが、球場を飛び出して直営の飲食店を設けることで、地元の横浜や関内という街のにぎわいづくりにつなげたいという思いがあります。私たちは地元の店舗で結成された『関内まちづくり振興会』にも加わっており、食をテーマにしたイベントにも呼んでいただくなど、日ごろから大変お世話になっています」

この2月、関内まちづくり振興会とのつながりから、ベイスターズ飲食部が新たな取り組みを始めました。新型コロナウイルス感染症のホテル宿泊療養者向けの特製弁当の提供です。

2度目となる政府の緊急事態宣言が1月7日に発令されました。誰もが目に見えないウイルスに感染してしまう可能性があるなか、ハマスタの近くのホテルもコロナ感染者向けの宿泊療養施設となっています。関内まちづくり振興会に加盟するいくつかの飲食店は20年11月から、神奈川県と協力して宿泊療養施設で過ごす方々に夕食用のお弁当を提供しています。そこに私たちベイスターズも加わることになったんです。

弁当開発の中心となった斉藤さん。飲食事業で「街のにぎわい創出につなげたい」と話す

斉藤「年明けのご挨拶をした際に振興会の方から『ぜひベイスターズさんも』とお声掛けをいただきました。地域が協力して行う取り組みに球団が参加することには意義があり、療養中の方にお弁当を通じてエールを送るとともに、地元の味を知ってもらう機会にもなると感じました」

普段お店で提供しているメニューがベースにはなりますが、朝まで空腹にならないような満足感が得られること、そしてしっかり栄養補給ができることがお弁当の条件です。早速、大手ハンバーガーチェーンで勤務していた経験もある斉藤を中心にお弁当の開発に取りかかりました。

斉藤「まずはニュースやインターネットなどで療養生活を送る方がどんな状態にあり、どんなお食事を求められているか調べました。また、これまでにお弁当を召し上がった方のアンケートを拝見しました。『食感を楽しめるお弁当はとてもありがたかったです。味覚・嗅覚がないときに食感が良いと食欲が湧くので』『食という楽しみすらない状態でしたが、目で楽しむことができました』といった味覚障害がある方のコメントが目にとまりました」

完成したお弁当は2種類。『BALLPARK BURGER &9』からシンプルで食べ応え満点のハンバーガー、『CRAFT BEER DINING &9』からはジャマイカ料理のジャークチキンなどをメインに人気メニューを詰め込んだお弁当です。

斉藤「彩り豊かで目で楽しめるものを意識しました。硬さがある野菜を入れることでパリパリ・シャキシャキという食感をより感じられるサラダや付け合わせもご用意するなど、素材の種類や調理方法などで食感の違いを出して、少しでもお食事が楽しくなるように工夫を凝らしました」

ホテルに届ける弁当はそれぞれの店舗で手作りする

自宅から離れたホテルでの療養生活には心細さを感じることもあるかと思います。お弁当にはベイスターズからのエールが添えられています。

斉藤「チームに相談したところ、練習の合間を縫って三浦大輔監督や佐野恵太主将、大貫晋一選手、東克樹選手、今永昇太選手から応援メッセージが寄せられました。手元に残してもらいやすいよう、ポストカード型のサイズのデザインにしてお弁当に同封しました。ベイスターズや地元・横浜の街が、あなたを応援しているという気持ちをお弁当と一緒に届けたいです。また、この取り組みをきっかけに『&9』の味を知ってもらい、元気になられたときにお店に足を運んでもらえればうれしいですね」

プロ野球の本拠地での試合開催は年間約70回となっています。つまり横浜で野球という非日常のコンテンツがあるのは約70日だけ。残り290日余りの日常で、皆さんと球団との接点をいかに多くつくれるかが私たちの課題です。

ベイスターズはスポーツの力で街ににぎわいを創出する「横浜スポーツタウン構想」を掲げています。新たなコミュニケーションを生み出す接点として、飲食は大切な要素の一つと考えています。この厳しい自粛期間を乗り越えた先に、皆さんが横浜の街を訪れる理由の一つになりますように。

(横浜DeNAベイスターズ広報 高橋美絢)

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