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ラグビーリーグワン初代王者へ激突 4強そろいPOへ

ラグビーのNTTリーグワンがレギュラーシーズンを終えた。4強によるプレーオフが21日から始まる。期待通りに勝ち進んだ強豪があれば、下馬評を覆したチームもあり。新型コロナウイルス禍などで波乱の幕開けとなったリーグの初代王者の行方はいかに。

さながら一流のプロレスラー。まずは相手の技を受け止める。中盤まで五分に組み合い、終盤一気に逆転する。埼玉パナソニックワイルドナイツは14勝のうち6度で後半に試合をひっくり返した。ラストプレーでのサヨナラ勝ちも2度ある。

「逆転劇の埼玉」再現なるか

観客を楽しませるスリリングな展開。それでいて敗れたのはコロナによる2度の不戦敗だけ。強豪らしからぬ二面性に坂手淳史主将は「いつも全力でやっているだけ」と強調する。一方でディーンズ監督は「前半のうちに先発組が相手のエナジーを吸収してくれている」。相手からすれば勝つには前半から飛ばすしかない。焦らなれけば後半に埼玉の時間が来るというわけだ。

決め手は選手層の厚みで、控え組にも各国の代表級がズラリ。特にフッカー坂手と代わる堀江翔太は36歳にして充実一途。組織守備を修正、司令塔のSOのようにパスやキックでチャンスをつくる。2位でプレーオフに進み「ここからが本番」と坂手。王者らしい先行逃げ切りか、また逆転劇を見せるのか。

対抗馬の1番手が首位突破の東京サントリーサンゴリアス(東京SG)。こちらは無慈悲なほどに前半から得点を重ねる。1試合平均6トライはリーグ最多。キーマンが新加入のFBダミアン・マッケンジーで、チームにすっかりなじんだニュージーランド(NZ)代表はトライを防ぐスーパータックルも連発。文字通り最後のとりでにもなる。

3位のクボタスピアーズ船橋・東京ベイは2年連続の4強入り。重量FWの馬力はそのままに今季はボールを動かしてトライも量産する。新戦力も台頭。特にオペティ・ヘルは各国の代表選手を上回るパワーで突進する。3年前までガーナで宣教師をしていたが、来日後にプレーを再開。素質が花開いた。

名門・BL東京はオフロードパスに新味あり

開幕前の予想を裏切ったのが東芝ブレイブルーパス東京。近年は苦戦していた名門が、強力FWの看板に新味を加えて復権を遂げた。

その象徴がタックルされながらのオフロードパス。元NZ代表のCTBセタ・タマニバル、完全復調を果たしたリーチ・マイケルらが自在につなぐさまは異彩を放つ。パスを求める時の声が通常の平行、深めといった言葉ではないという。「5時、6時の方向、30度、45度と言う」とSO中尾隼太。アナログ・アバウトでなく、きっちりデジタルに表現した場所へ視線を向けずに投げる練習を繰り返してきた。

1日には東京SGに完勝、プレーオフの最後の切符をつかんだ。「今年は行けるという声が(チーム内で)上がってきた」とリーチの鼻息も荒い。新リーグに向けてチームは分社化。プロクラブとして国内初の王者を目指す。

1月に国立競技場で予定されていたリーグ開幕戦はコロナの影響で取りやめになった。7日の最終節でも、当日になって1試合が中止となるひともんちゃく。コロナの陽性者の人数が検査ごとに変わったことを受けたリーグの対応が後手に回ったためで、組織運営に課題が残された。

ただ、新リーグ効果によって試合のレベルは上がった。波乱の1年目を締めくくる意味でも、初代王者を巡る争いへの期待が懸かる。(谷口誠)

ラグビー元日本代表の後藤翔太さんを招き、5月19日(木)にリーグワンプレーオフの展望を考えるイベントを開催します。東京・大手町の会場や、オンラインでの参加者を募集中です。スマートフォンでQRコードを読み込めば申し込み方法をご覧いただけます。

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