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堂安律、「俺のコース」一振り 柔と剛のスーパーゴール

我慢の前半、逆襲の後半という日本のテーマを明確な形にしたのが堂安の同点弾だ。逆転ゴールでプレーヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれた田中をして「あいつ化け物だな」と苦笑交じりに言わしめた48分の一撃は、タイミングも威力も鮮烈なスーパーゴールだった。

三笘、前田らが猛然とかけたプレスが実り、GKシモンが苦し紛れに送ったフィードに伊東が競り勝ったボールが前方へふわりと飛ぶ。それを左足の甲で優しく受け止めたタッチがまず秀逸だった。「あそこは俺のコース」。奪い返しにきたMFペドリをトラップだけでサッとかわし、すぐさまシュートを打てる位置に持ち出して、相手に寄せられる前に迷わず左足を振り抜いた。

シュートコースは決してゴールの隅を突いたわけではなくとも、しっかりと腰が入ったキックの球質はズシリと重く、はじこうとしたシモンの両手をものともせずネットの中へ。柔と剛を自在に使い分ける左足は、堂安ならではの武器だ。51分の逆転ゴールも、右から堂安が送った低いクロスが生きた。

ドイツ戦に続く2度目の殊勲だが、続くコスタリカ戦では先発出場しながら目立った活躍ができずに途中交代し、「あまり表情には出さなかったし言ってはいないけど、本当にふがいない思いをして、かなりへこんでいた」。面目躍如の気迫をすぐさま結果に変えるのだから並の精神力ではない。

ゴール前で詰めたドイツ戦の同点弾についても「ただのごっつぁんゴールという人もいた。うっせーなと思っていたんですけどね」。功績に見合う評価を得られずモヤモヤした気持ちを抱えながらも、「こうして結果で黙らせられてよかった。きょうくらいはみんな称賛してほしい」。本人に頼まれるまでもなく、スペイン撃破の原動力はこのレフティーだった。

(ドーハ=本池英人)

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