オフサイド判定に最新技術 サッカーW杯、AIで精度向上

【ロンドン=共同】国際サッカー連盟(FIFA)は1日、ワールドカップ(W杯)カタール大会でオフサイドの判定を補助するために映像や人工知能(AI)を用いた最新技術を導入すると発表した。前回ロシア大会で採用したビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)とともに、判定の精度とスピードを上げることを目的とする。
新技術は「セミ・オートメーテッド・オフサイド・テクノロジー」と呼ばれ、全会場に設置する12個の専用カメラで、ボールや選手の手足の動きを細かく追尾する。加えてW杯公式球に埋め込んだセンサーが蹴られた瞬間を検知。収集したデータを組み合わせた上でAIを用い、選手がオフサイドの位置でボールを受けた場合は映像担当の審判員に自動的に通知される仕組みとなっている。
映像による解析は数秒以内で行われる。最終的に主審へと伝えられ、正確な判定に役立てられる。W杯カタール大会のテスト大会を兼ねた昨年のアラブ・カップやクラブW杯で試験導入しており、FIFAのインファンティノ会長は「VARシステムの進化版」とコメントした。
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