鹿児島・諏訪之瀬島が噴火 気象庁、警戒レベル3に
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28日午前2時48分ごろ、鹿児島県・トカラ列島の諏訪之瀬島(十島村)の御岳火口で噴火が発生し、大きな噴石が火口から南東に約1.3キロまで飛散した。気象庁は噴火警戒レベルを2の「火口周辺規制」から3の「入山規制」に引き上げ、噴石に警戒を呼び掛けた。
鹿児島県警によると、今回の噴火でけが人や建物被害の情報はない。十島村によると、諏訪之瀬島には約80人が住んでいる。火口から最も近い集落は3キロ以上離れている上、大きな噴石が飛んだ方角とも異なるという。
気象庁によると、火口から2キロの範囲で大きな噴石が弾道を描いて飛散する恐れがある。風下は火山灰のほか、風に流された小さな噴石が降ってくる可能性があるほか、爆発に伴う空振で窓ガラスが割れることも考えられるとしている。
諏訪之瀬島に警戒レベルが導入された2007年12月1日以来、レベル3に上がるのは初めて。
今回の噴火の噴煙は火口縁上200メートルまで上がり、雲に入った。
諏訪之瀬島では10月下旬から噴火活動が活発化する傾向にあった。御岳火口では今月21日から爆発(噴火)が増え、21~28日午前4時までに速報値で423回起きた。
政府は首相官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置した。〔共同〕