20年3月卒業の大学生就職率 77.7%、10年ぶり減少

今年3月に大学を卒業した学生のうち就職した人の割合は77.7%(44万6082人)で、昨年より0.3ポイント減ったことが25日、文部科学省の学校基本調査で分かった。近年は就職率の上昇が続いており、減少は2010年以来。
文科省は新型コロナウイルスの影響で企業の採用数が減り、内定が取り消された学生もいるとみている。来春卒業予定の学生の就職内定率も急落したことが分かっており、文科省は大卒後3年以内は新卒扱いにするよう企業側に求めるなど就職機会確保に取り組むとしている。
調査によると、就職者の内訳は正規雇用が42万7658人。1年以上の有期雇用は1万3487人、自営業が4737人などだった。
就職以外の進路は「大学院や海外の大学に進学」が6万4627人で、卒業生に占める割合は11.3%。「進学も就職もしない」は4万809人(7.1%)で、動向がつかめないケースもある。
また、浪人生を含む高校卒業生のうち大学・短大に進学した割合は58.6%となり過去最高を更新した。文科省は低所得世帯向けの修学支援制度が後押しになったと分析している。〔共同〕