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「国は本気で向き合って」 電通過労自殺5年で手記

広告大手電通の新入社員、高橋まつりさん(当時24)が長時間労働やパワーハラスメントに苦しんだ末、自殺してから25日で5年となり、母の幸美さん(57)が手記を公表した。国や企業にさらなる過重労働対策を求め「国は本気で過労死等の防止に向き合い、どうかこれ以上私たち母娘のような犠牲者を増やさないでください」と訴えた。

まつりさんの死後、2019年度から残業時間の上限規制を柱とする働き方改革関連法が施行され、企業にも働き方を見直す動きが出ている。

ただ手記では、19年に仕事が原因で自殺した人が依然として2千人弱に上ると指摘。過労死ラインに及ぶ長時間労働やハラスメントの禁止、終業と次の始業の間に休息を設ける勤務間インターバル制度の義務化を通じ「過労自殺をなくしてほしい」と呼び掛けた。

新型コロナウイルス感染拡大を受け在宅勤務の導入が進んでいるが「逆に労働時間が増えている人もいる。コロナ禍にあっても、コロナ後においても改善を継続してほしい」と記した。

まな娘の死を機に違法残業が発覚した電通に対しては「引き続き、グループ全体での労働環境改善の取り組みを注視していく」と強調した。

また、過労死の報道が少なくなっているとして「問題の風化を感じている。国民の命と健康を守ることが困難になる」と懸念を示した。

長時間労働の削減で残業代が減ってしまうとの声があると問題提起し「生活のために長時間労働をしなければならないような労働条件の悪い雇用形態をやめ、賃金を底上げする労働政策に転換してほしい」と主張した。

幸美さんは過労死等防止対策推進協議会の委員として、厚生労働省の会議などで対策を訴えている。「若者たちが希望を持って人生を送れる国になるように発言していくことが、娘が私に遺(のこ)した使命と思い、まつりと共に力を尽くしていく」と誓った。〔共同〕

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