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高齢者避難の「個別計画」策定 市区町村に努力義務化

災害時に支援が必要な高齢者などの避難対策を検討してきた内閣府の作業部会は24日、最終報告書を取りまとめた。一人ひとりの避難方法を事前に取り決めておく「個別計画」の策定を市区町村の努力義務とし、策定段階から福祉の専門家が関わることで避難の実効性を高める。

高齢者が逃げ遅れて犠牲となるケースは後を絶たず、有効な対策が急務となっている。内閣府は今後、関係法令の改正などに加え、モデル事業を実施して普及を促す方針。

個別計画では、高齢者や障害者などの要支援者を対象に、避難先や移動手段、必要な持ち出し品、支援者名などを記載する。円滑な避難に有効とされているが、総務省消防庁によると、対象者全員の個別計画を策定した市区町村は12・1%(2019年6月時点)にとどまる。

作業部会は報告書で、個別計画の整備を促すには「市区町村が策定に努めなければならないもの」とする制度上の位置付けが必要だと指摘。自治体の人員に限りがあり、専門性も求められる。このため策定に当たっては、個別計画の対象者の状況をよく把握し、信頼関係も期待できる福祉関係者の参加が「極めて重要」とした。

計画策定に必要な個人情報の収集は、対象者本人の同意が基本としたうえで、同意が得られない場合でも、市区町村が保有する災害時の要支援者名簿などを活用し、「誰一人取り残されることなく避難できるよう、必要な配慮を行うことが適当」と指摘した。

高齢者や障害者が身を寄せる「福祉避難所」についても運用の見直しを提言。一般の避難者が殺到するのを懸念して指定をためらう福祉施設もあることから、事前に受け入れ対象者を明示した上で場所を公表し、要支援者が直接避難できる仕組み作りを求めた。

報告書によると、災害による犠牲者に占める65歳以上の高齢者の割合は、九州を中心とする7月の豪雨で79%、2019年10月の台風19号で65%に上った。

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