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緊急事態2カ月半ぶり解除 繁華街に広がる期待と不安

(更新)
新橋の飲食店街を行き交う人たち(22日午後、東京都港区)

首都圏を対象とする新型コロナウイルスの緊急事態宣言が22日、2カ月半ぶりに解除された。営業時間短縮要請が午後9時までに緩和された飲食店からは売り上げの回復を期待する声が上がった一方で、利用者からは感染の再拡大(リバウンド)を懸念して会食の自粛を続けるとの声も聞かれた。

例年なら3月の歓送迎会シーズンを迎え、多くの会社員らでにぎわう東京・新橋の繁華街。宣言解除初日の22日夕、明かりがつき始めた飲食店の前を素通りし、駅へ向かう会社員の姿が目立った。

「少しは客足が回復してほしい」。居酒屋を経営する60代の男性店主は期待する。今年は送別会の予約もほとんどなく、3月の売り上げは昨年の3割以下まで落ち込んでいる。宣言解除を受けて常連客などからさっそく予約が5件入ったといい「これから店を立て直していきたい」と意気込んだ。

ただ、宣言解除の効果に懐疑的な見方も。焼鳥屋の男性店主(46)は「1時間の延長だけでは客足は戻らないだろう」。午後10時まで営業できた年末年始は店内の約15席が常時埋まったが、今週は予約が2件のみ。「4月以降に通常営業が可能になっても、午後11時まで店を開けないとやっていけない」とこぼした。

錦糸町で日本料理店を営む男性(34)は午後5時から店を開けているが「正直、そこまで早くから飲むお客は少ない」。定休日も予約が入れば店を開けるという。

宣言解除に当たり、東京都は各店で感染防止対策を主導する「コロナ対策リーダー」の選任・登録を、新たに協力金の支給条件に加えた。来店時の手指消毒や食事中以外のマスク着用など客に感染対策を呼びかける役割で、登録後にオンライン研修の受講が必要となる。

登録予定の新橋の居酒屋では客席を飛沫防止シートで囲い、他の客の飛沫が飛ばないよう気を配る。店の入り口や客席、トイレなど店内各所に消毒液を設置し、客にこまめな手指消毒を呼び掛けるほか、客同士の感染リスクを軽減するため7人以上の団体客も断っている。コロナ対策リーダーの導入は名目的との見方もあるが、男性店主は「クラスターが起これば客足の冷え込みにつながる。できる限りの対策を取っていきたい」と話す。

利用者側の受け止めは様々だ。不動産会社勤務の40代男性は宣言解除を受け、年末から延期していた「忘年会」の予定を入れた。感染リスクを軽減するため個室を利用するといい「ようやく開ける。せっかくなので楽しみたい」。IT関連企業勤務の50代男性も「飲み会を解禁する」と言うが、大人数での宴会など「感染したときに言い訳がつかない飲み方は避けるつもりだ」と話した。

保険会社勤務の30代男性は引き続き飲み会を自粛するという。感染のリバウンドが懸念されるなか「社内でも歓送迎会を開くムードではない。自分が感染したときに『実は飲み会をしていました』とはなかなか言いにくい」と語った。

一方、首都圏の宣言解除を受け、大阪府は22日、JR新大阪駅構内で東京方面からの新幹線利用客に対する検温を始めた。年度替わりの時期は人の移動が多く、感染再拡大が予想されるため、4月9日まで毎日実施して注意を呼び掛ける。

検温用のサーモグラフィー3台を、東京方面からの新幹線が多く到着する21、22番ホーム付近に設置。府職員がモニターをチェックし、37.5度以上と測定された人には注意喚起のチラシを渡して医療機関を受診するよう促す。

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