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同性「事実婚」に法的保護認める 最高裁決定

(更新)
最高裁(東京都千代田区)

婚姻に準じた「事実婚」が、同性カップルで成立するかが争点だった損害賠償請求訴訟で、最高裁第2小法廷(草野耕一裁判長)は19日までに、同性カップルでも法的保護の対象だと判断した一、二審判決を是認し、賠償を命じられた被告側の上告を退ける決定をした。17日付。

不貞行為を理由に破局したとして、原告女性が慰謝料などの支払いを求めていた。同性カップルでも婚姻に準じる関係だったと認め、最高裁で賠償責任が確定した初事例とみられる。

同性カップルを巡っては、札幌地裁が17日、同性婚を認めない民法などの規定は憲法違反だと判断した。今回の最高裁決定も、性的少数者の権利を巡る議論に影響を与えそうだ。

一、二審判決によると、訴訟当事者のカップルは2010年から7年近く同居。同性婚が認められている米国で婚姻登録証明書を取得し、日本で結婚式を挙げた。その後、関係が破綻した。被告側は「同性の内縁関係は法的保護に値する段階にない」と主張していた。

19年9月の一審・宇都宮地裁真岡支部判決は、婚姻を「両性の合意のみに基づいて成立」とする憲法24条は「制定当時は同性婚が想定されていなかったにすぎず、同性婚を否定する趣旨とまでは解されない」と指摘した。

価値観やライフスタイルの多様化、同性婚を認める諸外国の傾向も踏まえて「同性カップルでも一定の法的保護を与える必要性は高い」とし、被告に110万円の支払いを命じた。

20年3月の二審・東京高裁判決は婚姻登録証明書を得ていた経緯などを重視。「社会観念上、夫婦と同様であると認められる関係をつくろうとしていた。婚姻に準じる関係だった」と認め、民法上の権利侵害については法的保護の対象になるとした。憲法に関する判断はせずに原告、被告双方の控訴を棄却した。

17日付の最高裁決定は裁判官4人全員一致の結論。詳しい理由は示さなかった。

最高裁決定について、早稲田大の棚村政行教授(家族法)は「性的少数者の権利保護に司法が理解を示すようになった一つの表れだ」と評価。その上で「法整備のあり方など議論すべき宿題が残されている。国は対応を急ぐべきだ」としている。

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