不正引き出し3600件悪用 ドコモ口座など、警察庁把握
NTTドコモの電子決済サービス「ドコモ口座」などを悪用した不正引き出し事件で、警察庁は18日、容疑者グループが約3600件の口座情報や約600件のメールアドレスを悪用していたことが分かったと発表した。
事件は、ドコモ口座などに被害者名義の銀行口座を登録し、不正に入金(チャージ)させて現金を詐取する手口。警視庁などが2月に不正競争防止法違反容疑で逮捕した携帯電話の元販売代理店経営の男が顧客の契約書などをもとに約3600件の口座情報を流出させ、一部が不正引き出しの被害につながった。
また埼玉県警などが1月に詐欺容疑などで「買い子」役の中国人グループを逮捕した別の事件では、ドコモ口座のアカウントを作るのに必要な他人名義のメールアドレスが約600件分、悪用されていた。いずれも同じプロバイダーで、闇サイトで流通していたとみられる。ただ銀行口座の情報がどのように流出したのかは判明しておらず、警察が引き続き捜査している。
警察庁は金融機関やプロバイダーを通じて口座の持ち主やメールアドレスの利用者に注意喚起するとともに、スマホ決済サービス事業者に不正防止対策の強化を要請した。
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