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日本初「医療船」運航へ 被災地支援NPOが導入

全国の被災地で自前のヘリコプターなどを使い活躍する民間の救助・医療チーム「空飛ぶ捜索医療団ARROWS(アローズ)」が、日本初となる災害医療に特化した医療船の実用化を目指している。中古船を整備し出動訓練に励む乗組員らは「海に囲まれた日本でこそ、どこにでも駆け付け、より高度な支援ができる」と意気込む。改装費用などを賄うため寄付を募っている。

医療船は、陸路が寸断されても海路から物資を輸送できるだけでなく、支援拠点にもなる。海外では、手術も可能な病院船を海軍が持つ国もある。国内でも導入が議論されているが、コストの高さや平時の運用が課題となり、実現していない。

アローズを運営するのは、国内外で人道支援や災害支援に携わる認定NPO法人「ピースウィンズ・ジャパン」(広島県神石高原町)。東日本大震災や熊本地震などでの支援活動に定評がある。

船の建造費を抑えるため、香川県で就航していた客船「いぶき」を昨年約780万円で購入。全長34メートル、140トン。現在は愛媛県新居浜市に停泊し、内装工事中だ。医師ら最大17人が乗り込む。米国の病院船で学んだ杉本陸船長(26)は「船があれば必ず被災地にたどり着ける。ヘリに補給する燃料を積むこともできる」と話す。

被災地での新型コロナウイルスのPCR検査や感染者の受け入れも想定する。昨年7月の九州豪雨では、感染予防のため支援活動も制限された。医療船には検査機器を備え、被災者やボランティアへの検査もする計画だ。メンバーの坂田大三医師(39)は「被災地で感染を防ごうとしている間に犠牲者が出ては意味がない。支援は絶対に入らなければ」と訴える。

平時には離島の巡回診療や防災教育への活用も検討している。昨年12月から、改装や運用にかかる300万円を目標に、「Yahoo!ネット募金」で寄付を呼び掛けている。〔共同〕

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