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「稲田石」の大峡谷?茨城に 採石場ツアー壮観

「稲田石」の採石場を巡るガイドツアー(1日、茨城県笠間市の石切山脈)=共同

茨城県笠間市で、特産の白い御影石「稲田石」の採石場を巡るガイドツアーが好評だ。重機が採掘する現場を間近で見ることができ、真っ白な岩肌が階段状に連なる光景は「隠れた絶景」「茨城のグランドキャニオン」と、SNS(交流サイト)でも話題に。ツアーの担当者は「壮大なスケールをぜひ体感して」と呼び掛けている。

12月の晴れた平日。切り立つ白い岩壁から30メートル下の水面を家族連れがのぞき込んでいた。6年前に採掘をやめたすり鉢状の跡地に、湧き水や雨水がたまってできた"地図にない湖"だ。

「石に含まれるケイ素の影響で魚は確認されていませんが、外敵がいないのでカモの親子がすんでいるんですよ」。採石加工会社「想石」のガイド市田洋三さん(43)が拡声器で説明する。

稲田石は目が均質で硬く、大きな塊で採ることができ「白い貴婦人」との別名を持つ。1889年(明治22年)に東西約8キロ、南北約6キロに広がる笠間市の石切山脈一帯で本格的な採掘が始まって以降、東京・日本橋や国会議事堂、神社仏閣の建材として重宝され、近年ではJR東京駅前の石畳にも用いられた。

3年前に団体バスを受け入れたのをきっかけにガイドツアーを始め、客は毎年2万人以上。今年は新型コロナウイルスの影響で4カ月間休止し、11月から新たに1日4回、約1時間のツアーを始めた。年内は予約でいっぱいだという。

稲田石の地盤でろ過された上質な地下水を使った日本酒造りが盛んなことや、風化した土壌が笠間焼の陶土になることも紹介。夫と訪れた茨城県茨城町のパート、初田成美さん(59)は「石が日本酒造りにも役立っていると知って驚いた。想像が広がって楽しかった」と喜んだ。

ツアー客に「絶景ですね」と言われるまで、見慣れた景色の魅力に気付かなかったという市田さん。「歴史的建造物にも使われた稲田石の魅力を、多くの人に知ってもらえたら」と語った。〔共同〕

石切山脈の採掘跡に、湧き水や雨水がたまってできた"地図にない湖"(1日、茨城県笠間市)=共同

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