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私立幼稚園連合会、使途不明は4億円超か

(更新)

全国の私立幼稚園が加盟する「全日本私立幼稚園連合会」(東京・千代田)は9日、2017~19年度に約3億2千万円に上る不正支出があったと明らかにした。その後も8千万円超の引き出しがあり、使途不明の総額は4億円超に上る可能性がある。連合会は前会長の香川敬氏に対して民事・刑事両面の法的措置を検討する。

連合会によると、19年度までの3年間で使途が不明な現金約2億9千万円が連合会の口座から引き出されたほか、目的が確認できない取引も約3千万円あった。さらに口座からは20年度にも8千万円超が引き出されていた。使途は分かっておらず、引き続き調査している。

19年度決算について連合会が20年9月に監査した際、通帳や口座の残高証明が事務局から提出されず、香川氏が会計上の不備の責任を取るとして同11月に辞任した。連合会が弁護士らに委託して調査したところ、必要な承認なく基金が取り崩されるなどして、不正な支出が横行していたことが発覚した。

調査では残高を水増しする形で銀行口座の通帳が偽造されていたことも判明し、香川氏は偽造への関与を認めた。香川氏は資金の私的流用については否定する一方、管理責任があるとして同11月に1億5千万円を連合会へ弁済した。通帳と印鑑は事務局長が管理しており、事務局長は調査に「出金に関しては会長からの指示に従った」と話し、同12月に退職した。

香川氏は山口県内の私立幼稚園を運営する学校法人の理事長で、10年5月に連合会会長に就任した。山口県公安委員会の委員も務めていたが、今月8日に一身上の都合で辞職している。

連合会は9日の理事会で現時点の調査結果を報告。田中雅道会長代行は同日、取材に「幼児教育に真摯に取り組まなければならない団体にもかかわらず、痛恨の極み。大変申し訳ない」と話した。

連合会は文科省の所管外の任意団体。幼児教育の調査研究や私立幼稚園の振興が主な事業で、各幼稚園から集める会費や寄付金で運営されている。運営費は事業活動のほか国際交流や災害対策に向け積み立てる基金に充てられ、収支決算や事業報告は年度ごとに内部監査を受ける仕組みになっていた。

萩生田光一文科相は9日の閣議後の記者会見で「資金のおかしな使い方がないか、注意して見守りたい」と述べた。連合会のホームページなどによると、連合会は1984年4月に設立。全国の約8000の私立幼稚園が加盟する。

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