小林化工を20年度内に処分 福井県、睡眠剤混入で
福井県あわら市の製薬会社「小林化工」が製造する爪水虫などの治療薬に睡眠導入剤成分が混入した問題で、同県の杉本達治知事は8日の記者会見で、医薬品医療機器法に基づき、同社を2020年度内に行政処分する考えを示した。同社に製造工程や管理体制に関する報告命令を出したことも明らかにした。
県は報告書を今月20日までに提出するよう求め、違反事実を確定させる。杉本知事は「報告内容を確認し、年度内の早い時期に行政処分を行う。薬品の安全性については国が中心となって取り組んでいるので指示を受けながら処分を検討していく」と話した。
厚生労働省や県などは昨年12月、同社に立ち入り調査を実施した。混入は、原料をつぎ足す際に容器を取り違えたため発生し、出荷前の品質検査で混入を示すデータも見過ごされていた。厚労省は長期の業務停止命令の行政処分が妥当だとの見解を示している。〔共同〕