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飼い主感染、ペットどう守る? 無償預かりなど支援策

自分が新型コロナウイルスに感染した場合、ペットはどうすればよいのか。治療に専念するため預け先を確保しておくことが求められる中、民間や自治体の間では無償預かりや同伴療養といった受け皿となるサービスも出てきた。

保護猫カフェ「Catio」を営む矢萩智子さん(2日、東京都渋谷区)=共同

「予防には気をつけているが、猫と一緒に共倒れしたらと思うと怖い」。東京都渋谷区で保護猫カフェ「Catio」を営む矢萩智子さん(62)は、すり寄る猫を抱きしめた。飼っているのは譲渡対象の計10匹。全て預かってもらえる保証はないが、いざとなったら自治体の動物愛護センターを頼るつもりだ。

最近は一人暮らしの飼い主から緊急時の対応を相談されることも増えた。「突然感染が分かっても慌てたり、飼育放棄につながったりしないよう、備えが大切だと思う」

ベネッセが運営するサイト「いぬ・ねこのきもちウェブマガジン」は昨年11月に飼い主1356人を対象にアンケートを実施。感染時のペットの世話について「不安だが特に何も準備していない」との回答が約7割を占めた。理由について「何をして良いか分からない」が最多の3割に上った。

環境省によると、ペットから飼い主に感染した例は報告されていない。一方、飼い主からペットに感染したとされる例は、これまで日本をはじめ、ベルギーや香港、米国などで確認されている。

こうした状況を踏まえ、環境省や東京都獣医師会などは「濃厚接触を避ける」「飼い主以外の人から感染しないよう室内で飼う」などの対策をそれぞれのホームページで公開している。飼い主の入院や症状の急変などを想定して、事前に預けられる先を見つけておくことも推奨する。

どうしても見つからなければ、地元の保健所やかかりつけの動物病院などで相談に乗ってもらえる場合もあるという。

ペット保険大手「アニコム損害保険」は昨年4月に感染した飼い主を対象に無償でペットを預かるサービスを始め、預かった犬猫などは80匹を超えた。担当者は「『早く会えるよう治療を頑張りたい』と話す飼い主もおり、励みになっている」と話す。

東京都は世話を理由に自宅療養を選ぶケースがあったことから、昨年10月にペットと同伴できる宿泊療養施設を開設し、約60人が利用した。

無症状や軽症で自宅療養となる場合の飼い主の注意点について、動物の感染症に詳しい東京農工大の水谷哲也教授(ウイルス学)は「ペットにウイルスが付着しないよう、療養中の部屋に出入りさせないことが基本」と指摘。難しい場合は①世話の際はマスクと手袋を着ける②シーツやタオルに触れさせない――などを挙げる。「人と同じで感染リスクをゼロにすることはできないが、諦めずに対策を続けてほしい」と呼び掛けた。

動物の新型コロナ感染例、国内外で確認

動物が新型コロナウイルスに感染する事例は、これまでベルギーや中国、英国で猫、香港や日本で犬、米国の動物園でトラとゴリラなど国内外で確認されている。いずれも飼い主や飼育員など人から感染したとみられ、大半が軽症という。

昨年には毛皮採取用のミンクを多数飼育するオランダの農場で従業員がミンクから感染したとする事例が起きた。東京都獣医師会は「一般的な飼育環境では心配することはない」として冷静な対応を求めている。

〔共同〕

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