チェスの駒はこけし 青森で考案、優良玩具に

東北の伝統工芸品のこけしを小さくし、世界的なボードゲームであるチェスの駒にした「こけス」が、NPO法人「芸術と遊び創造協会」(東京)が選考する優良玩具「グッド・トイ」の一つに選ばれた。青森県黒石市で10年前に考案され、地元を中心にじわじわと愛好者を増やしていることなどが評価された。
2010年の東北新幹線の新青森駅開業に合わせ、県立黒石商業高の生徒が、津軽こけしの知名度を上げようと考え出した。黒石市内では宿泊者にこけスを無料で貸し出す観光ホテルがあり、地元の小学生らが参加する大会も開かれている。
黒石商業高の元教諭で、こけスを製作する今金雄さん(65)は「黒石市がこけスの町として全国に知られることが目標だ」と話している。
グッド・トイは、芸術と遊び創造協会が運営する「東京おもちゃ美術館」で研修を受けた約2千人が選考委員を務め、ロングセラーであることが基準の一つ。今年はこけスを含め39点を選んだ。
こけスは公式ホームページのほか、東京おもちゃ美術館の公式通販サイトでも販売されている。〔共同〕