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新成人悲痛「一生に一度なのに」 直前で式典中止相次ぐ

前撮りで振り袖を着た松本望さん。11日の成人式も同じ着物で出席する予定だった(2020年12月、東京都葛飾区)=本人提供・共同

新型コロナウイルスの拡大で緊急事態宣言発令が検討されている首都圏1都3県で、成人の日の11日などに予定されていた成人式の式典が相次いで中止や延期になった。「一生に一度なのに」「振り袖のキャンセル料は、どうなるのか」。直前の決定に、新成人から悲痛な声が上がった。

「8年ぶりに会える子もいるので、とても楽しみにしていた。ショックだな」。4日に式典中止が発表された東京都葛飾区の大学2年、松本望さん(20)は肩を落とした。区外の中学と高校に通ったため、小学校時代の友人と久々に再会できるはずだった。「いっぱい写真を撮って、おしゃべりしたかった」と話す。

姉も着た叔母の振り袖で2020年12月に写真を撮影。式でも同じ物を着る予定で、髪形や小物をどう変えるかを考えていた。新型コロナの影響で大学の授業は、ほぼオンライン。友人に会えない時期が続いただけに「残念。でも、感染が広がっていたので仕方ないです」。

都内に住む女性(20)は11日の式典に向け、振り袖をレンタル。出席予定の区ではまだ開催について検討中だが、中止になった場合はレンタル会社へのキャンセル料が発生する。「政府や自治体の対応が遅い。(20年11月末に中止を決定した)札幌市みたいに早く決めてくれれば対応のしようがあった。国にはキャンセル料の補償をしてほしい」と訴える。

「人生に一回しかない成人式ができないという事実が悲しすぎる」「友達や先生に会いたい」。ツイッターでも動揺が広がった。

少しでも新成人の負担を減らそうと、振り袖のレンタル、販売の契約が年間2万件以上の「一蔵」(東京)は、成人式が中止になった場合、契約金額を最大で全額返金する。式典はなくなっても、振り袖で家族や友人と過ごしたり、撮影したりしたい人のために、3月末までレンタル延長も可能とした。

広報担当者は「一生に一度という特別な思いもある。直前の式典中止で動揺もあるだろうが、気持ちに寄り添って対応したい」と話した。〔共同〕

代わりに動画配信や記念品郵送も

首都圏1都3県では成人式の式典を急きょ中止や延期とし、代わりに動画配信などで対応する動きが広がっている。

東京都台東区は「新成人や家族の健康と安全を守るため」として中止を発表。動画投稿サイト「ユーチューブ」の公式チャンネルで区出身の俳優らのお祝いメッセージなどを配信するとした。葛飾区は時間を短縮して開催する予定だったが、無観客で式典を開き、記念コンサートなどの録画映像を区のホームページ(HP)にアップする。

目黒区も「さらなる感染拡大の要因となる可能性が高い」としてビデオメッセージをHPに掲載する。三鷹市は「三鷹の森ジブリ美術館」で5グループに分け開く予定だったが、動画を配信する。

千葉県の白井市と流山市は10日の予定だったが中止に。神奈川県の茅ケ崎市は11日に予定していたが、オンライン開催に切り替える。海老名市と大和市は11日から延期すると発表。いずれも感染状況の深刻化を理由としている。

山梨県富士吉田市は例年1都3県からの参加者がおり、地域医療の逼迫が懸念されるとして、10日に予定していたが中止すると発表した。

東京都の大田区と世田谷区は2020年末、会場での開催を中止し、オンライン配信を決めていた。〔共同〕

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