ワクチン接種後の初の死亡事例、因果関係不明
(更新)
厚生労働省は2日、新型コロナウイルスワクチンの接種後に60代女性が死亡したと発表した。国内での接種開始後、死亡事例の報告は初めて。死亡したのは接種の3日後で死因はくも膜下出血と推定される。
因果関係は不明という。海外の接種事例でワクチンとくも膜下出血の関連を明確に示す報告はないとみられ、偶発的な事案の可能性もある。厚労省は外部の専門家と連携して接種と死亡との因果関係の有無を速やかに調べる。
国は2月17日から国立病院機構など全国100病院の医療従事者約4万人を対象に先行接種を開始している。60代女性は同26日に接種を受け、3日後の3月1日に死亡した。女性に基礎疾患やアレルギー歴はなかった。
厚労省によると、国の審議会のメンバーを務める専門家からは「くも膜下出血は40~60代に比較的起こりやすい疾患。偶発的な事例かもしれないがさらに情報収集して今後の審議会で評価する必要がある」などの意見が出ている。
国は副作用の疑い事例について接種と因果関係が不明な事例も含めて幅広く報告するよう医療機関などに求めている。

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