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コロナ・海洋・資源、中東関与訴え 日アラブ政治対話

中国攻勢に対抗 「米不在」補完

茂木敏充外相は1日、アラブ21カ国・地域が加盟するアラブ連盟の外相らと「日アラブ政治対話」を開いた。新型コロナウイルス対策や自由な海洋ルールで協力を確認した。中東で中国が関与を拡大しようと動く。日本は中東で影響力に陰りがみえる米国を補完する。

オンライン形式で開催した。カタールやエジプト、サウジアラビア、モロッコなど中東やアフリカの主要国の外相らが参加した。日アラブ政治対話は2017年9月に日本が中東に積極的にかかわる姿勢を示すために始めた。

茂木氏は1日、中国を念頭に「東シナ海や南シナ海での一方的な現状変更の試みに深刻な懸念」を表明した。2月に施行した中国の海警法への懸念にも触れた。

エネルギーを依存する日本にとって中東は海洋の通商路の要衝になる。地理的な距離と関係なく、日本と中東各国が国際法に基づく自由なルールの重要性を共有する意義は大きい。

2回目となる今回は中国を意識した対話になる。中国の王毅(ワン・イー)国務委員兼外相が3月30日までサウジアラビアやトルコ、イラン、アラブ首長国連邦、オマーン、バーレーンを訪れた直後だ。

王氏は米国と対立するイランと25年におよぶ長期の協力関係を結んだ。イランへのインフラ投資などを通じて関係を強化し、米国への対抗軸をつくろうとする意図がにじむ。

イランに限らず、一連の中東歴訪でバイデン政権が主導する人権外交への対抗を呼びかけるなど反米色が目立った。米国の存在感低下で生まれた中東の空白を中国が埋めようと試みる構図が鮮明になった。

トランプ前政権が一貫した戦略を欠いたことが響き、バイデン政権は中東政策を立て直す検討を急ぐ。米国が「シェール革命」に伴いエネルギー面で自立し、中東の価値が相対的に下がった事情も大きい。脱炭素の動きは中東産油国からさらに遠ざかる要因にもなる。

日本は危機感を募らせる。巨額の資金援助を武器に攻勢に出る中国に対し、ソフト面の貢献を強調する。日本が新型コロナ対策でアラブ連盟に3.8億ドルの支援を決め、医療関連の資材購入や医療従事者の訓練に役立てる。

日本との対話には王氏が訪れた6カ国のうちトルコとイランを除く4カ国が参加する。米国と協調する日本は法の支配など自由主義の価値を打ち出す。

中国は広域経済圏構想「一帯一路」をアジア、欧州、アフリカ、中東などで進めている。中東接近でエネルギーや鉱物資源を安定確保しようとする狙いは明らかで、中国マネーに期待する中東の思惑と一致する。

日本は原油輸入の9割近くを中東に頼る。コンテナ船「エバーギブン」がエジプトのスエズ運河で座礁し、世界の原油取引に影響を与えた。エネルギーの安定供給でも日本の貢献を継続する。

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