/

雇調金で失業率最大3ポイント下げ 内閣府ミニ白書

雇用調整助成金を申請する事業者(名古屋市中区)

内閣府は31日公表した日本経済の動向や課題を分析したリポート(ミニ白書)で、新型コロナウイルスの感染拡大に対して政府が実施している雇用調整助成金の特例措置などの支援策が失業率を最大3ポイント程度下げたとの分析を示した。政策の効果があった一方、失業者や職探しを一時やめた人による労働復帰が遅れているとも指摘した。

白書によると、コロナ禍の打撃が大きい宿泊業・飲食サービス業では57%の事業所が雇調金を活用した。2.7%だった2020年4~6月の失業率は、雇調金の特例措置や緊急雇用安定助成金がない場合には6.1%となっており、3.4ポイントの抑制効果があったと推計した。同様に7~9月は1.6ポイント、10~12月は1.5ポイントの抑制効果があったという。

内閣府の過去の分析によるとリーマン・ショック後の09年後半に当時の雇調金制度の拡充は失業率を0.5~1.0ポイント抑制している。今回の特例措置などはより大きな効果を発揮したことになる。

コロナ下で日本は失業率を3%前後と5%を上回る欧米諸国より低く抑えることができ、4月に約600万人まで急増した休業者も200万人程度と前年並みに戻りつつある。ただ、性別や年齢、雇用形態により回復ペースに違いもある。65歳未満の男性で失業の増加や長期化が目立つ。

男性の完全失業者数は20年10~12月に124万人と前年同期から33万人増えた。女性は前年より15万人多い77万人だった。男性のなかでは35~54歳が13万人増と突出して多い。失業期間別にみると、半年以上1年未満の完全失業者数は26万人と86%増えた。内閣府の担当者は「再就職先を決めるうえで求める条件が厳しく、時間がかかっているのではないか」と説明した。

ポストコロナに向けて成長産業への失業なき労働移動を促すことも必要だが、日本の産業間の労働移動のしやすさを示す指標は2000年代前半をピークに低下傾向にあると指摘した。勤務先以外での学習や自己啓発をしていない人の割合が他国と比べ著しく低く、円滑な労働移動を支えるリカレント教育が普及していない。

春割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で申し込むログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で申し込むログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で申し込むログイン