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地銀DX 法人向け遅れ、AI融資など差別化余地 日銀分析

日銀は29日、地域銀行のデジタルトランスフォーメーション(DX)に関する報告書を公表した。キャッシュレス決済など個人向けサービスで対応が広がる一方、人工知能(AI)を使った融資など法人向けで導入が進んでいない実態が浮き彫りになった。経費率の高い地銀ほどデジタル化が遅れており、銀行が強みとしてきた法人融資などで差別化の余地がありそうだ。

2020年12月時点で中期経営計画を公表している地銀77行を対象に分析した。業務効率化や個人・法人向けなど各金融機関が注力する分野やサービスごとに対応状況をまとめた。

事務の効率化など業務改革に注力する地銀は全体のおよそ6割に上った。人件費の抑制や人員の再配置につながる作業負担の削減が、経営基盤を強化する上で重要になっている。個人向けサービスではキャッシュレス決済のほか、通帳をつくるコストを減らすスマートフォン向け通帳アプリを導入する動きも出ている。

一方、法人向けサービスは検討段階にとどまる地銀が多い。特にAI融資に注力する地銀は77行のうち2行だった。企業の会計データなどを基に与信管理に活用できれば、融資の効率化につながる可能性がある。日銀は報告書で「どのようにサービスの差別化を図っていくのか、他行庫や他業態の動向をにらみながら検討がなされている」と指摘した。

大手行と比べて経営規模の小さい地銀では、専門人材の確保や予算がデジタル化の制約になりやすい。日銀の分析によると、経費率の高い地銀ほどデジタル化が積極的に推進されていない傾向も浮き彫りになった。報告書では「アライアンス(提携)や業態の垣根を越えた業務提携を通じた取り組みは、デジタル化を推進する上で一定の成果を上げている」と分析した。

非対面で済む金融サービスのデジタル化は顧客との接点を増やしやすい半面、サイバーセキュリティーや資金洗浄といった対策も一段と求められる。新しいサービスの創造につながる工夫が課題になる。

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