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20年の有効求人倍率、下げ幅45年ぶり大きさ 休業者最大

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2020年の雇用情勢は大幅に悪化した。厚生労働省が29日発表した20年平均の有効求人倍率は1.18倍で前年比0.42ポイント低下した。下げ幅はオイルショックの影響があった1975年以来45年ぶりの大きさだ。総務省が同日発表した労働力調査によると20年平均の休業者数は過去最大となった。完全失業率は2.8%で11年ぶりに悪化した。

有効求人倍率は全国のハローワークで仕事を探す人1人に対し、企業から何件の求人があるかを示す指標。19年は1.60倍で過去3番目の高水準だったが、20年は14年(1.09倍)以来の水準に低下した。働く意欲のある有効求職者数は6.9%増え182万人に達したのに対し、企業からの有効求人数は21%も減り216万人になった。

20年12月の単月でみた有効求人倍率(季節調整値)は前月と同じ1.06倍だった。就業地別でみた都道府県ごとの有効求人倍率は最高の福井県が1.62倍で、最低の沖縄県が0.79倍だった。東京都は0.88倍で、7月から6カ月連続で1倍を割り込んだ。

20年の休業者は春の緊急事態宣言の発令後に大幅に増加した。昨年4月に597万人と過去最大に増え、6月まで高水準が続いた。20年平均の休業者数は前年から80万人増の256万人で比較可能な1968年以降最も多い。昨年12月時点では新型コロナウイルスの感染拡大前の水準にほぼ戻っているが、今年1月の再発令で再び急増する懸念もある。

休業者を除く雇用者の働く時間も減った。週35~42時間働いた人は全体の36.1%で前年比3.1ポイント増加した一方、週43時間以上働いた人は軒並み減少した。

20年の完全失業率は前年比0.4ポイント上昇した。リーマン・ショックの影響を受けた09年は前年から1.1ポイント上昇し、5.1%に悪化した。失業率はリーマン時ほどは悪化しなかったが、休業者の増加などで踏みとどまっているとみられる。

非正規雇用が特に厳しい。非正規社員は2090万人と75万人減少し、比較可能な14年以降で初めて減った。正社員は3539万人と前年に比べ36万人増加した。人手不足の産業が正社員を中心に採用を進めた。完全失業者は191万人で29万人増えた。

20年12月の就業者数は6666万人で9カ月連続で減少した。「勤め先や事業の都合」で離職した人は40万人で前年同月に比べ20万人増加した。11カ月連続の増加で、厳しい経営環境で解雇を迫られている企業が増えている。

新型コロナに関連した解雇・雇い止めにあった人数(見込みを含む)は1月22日時点で8万3千人を超えた。厚労省が全国の労働局やハローワークを通じて集計した。解雇後の状況を把握できていないため、再就職できた人も含まれている。

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