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再エネ国民負担、標準家庭で年1万円超す 経産省試算

(更新)
太陽光発電などの導入拡大で国民負担が増えている

再生可能エネルギーの普及を支える国民負担が膨らんでいる。再生エネ電力の固定価格買い取り制度(FIT)にもとづく家計負担は2021年度に1世帯あたり1万476円となり、20年度と比べて1割強増える見込み。太陽光発電などの導入拡大に伴って負担が増す。脱炭素社会の実現には再生エネの大量導入が必要だが、負担にも配慮した議論が必要になりそうだ。

経済産業省が24日発表した。12年に始まったFIT制度は、再生エネの普及を進めるために発電された電気を20年などの一定期間、固定価格で買い取る仕組みだ。買い取りの原資は家庭や企業の電気料金に「賦課金」として上乗せされている。

発表によると21年度の賦課金は1カ月の電力使用量が260キロワット時の標準的な家庭で初めて1万円を超す見込み。1キロワット時あたりでは2.98円から3.36円になる。賦課金も含めた買い取り費用全体は約3.8兆円を見込む。

発電量に占める再生エネの比率は欧州の先進地と比べて日本は半分程度と出遅れているが、導入は増えている。国際エネルギー機関(IEA)の速報値によると20年の再生エネの発電量は前年より1割以上増加し、比率は21.7%に高まった。19年から約3ポイント伸びており、国が30年度の目標として掲げる22~24%に近づいた。国は目標を上積みする方針だ。

経産省の試算では、既にFITの認定を受けている設備が全て稼働すると電力の買い取り費用は4.9兆円と現状から1兆円ほど増える。その場合の再エネ比率は25%を見込むが、なお欧州には届かない。加えてこれから新規に導入される洋上風力発電などの分が上乗せされるため、国民負担は一段と増加が見込まれる。再生エネの比率が4割を大きく上回るドイツでは賦課金の単価が1キロワット時あたり8円ほどになっている。

ただ負担増は今後10年程度でピークに達する可能性がある。年間の買い取り費用の約6割は12~14年度にFITの対象として認定された事業用太陽光が占めており、費用は2.2兆円に及ぶ。固定価格での買い取り期間は20年のため、20年が過ぎる30年度前半には負担が軽くなる公算が大きい。

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