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三菱UFJ銀の半沢次期頭取「デジタルシフトで成長可能」

(更新)

三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は24日、傘下の三菱UFJ銀行の頭取に同行の取締役常務執行役員の半沢淳一氏(55)が昇格する人事を正式に発表した。計13人いる副頭取と専務を抜き、同行で初めて常務から頭取になる。世代交代を早めて収益モデルや企業文化の改革を進める。半沢氏は2021年4月に就任する。

20年4月にMUFGと信託銀行の社長を交代しており、銀行も含めてグループの経営体制を刷新する。三毛兼承頭取(64)は持ち株会社であるMUFGの会長に就く。

MUFGの平野信行会長(69)は会長職を退いたうえで6月の株主総会後に取締役も退任する。三菱UFJ銀行の園潔会長(67)は退任し、後任には同行の堀直樹副頭取(59)が就任する。

記者会見した亀澤宏規FG社長は「世代交代を一段と進める」と人事の狙いを説明した。三毛頭取は半沢氏について「強い意志とエネルギー、胆力を兼ね備える」と説明した。半沢氏は記者会見で「コロナ下において、金融の責務を全力で果たす」と抱負を述べた。

半沢氏は主に銀行の中枢である経営企画部門を歩み、18年には名古屋の営業責任者に就いた。現在は最高法令順守責任者(CCO)を務め、海外のコンプライアンス体制の強化などに取り組んでいる。

MUFGの課題は国内リテールの再建だ。店舗やシステムの固定費が重く、業績は低迷が続く。本業のもうけを示すコア業務純益は銀行単体で、20年3月期で831億円の赤字となった。東南アジアの子会社の銀行での減損損失の影響を受けたが、直近のピークである15年3月期の8000億円超の黒字から5年連続で減少している。

20年3月期の単体経費率は74%と、60%前後である他のメガバンクを大きく上回る。半沢氏は他のメガ銀に比べて規模の大きい本部や、拡大した海外での規制対応でコストがかさんでいると指摘した。

MUFGでは21年春、現在6つある事業部門にデジタル領域を専門に扱う新部門を加える。まず取り組むのが、スマートフォンなどをつかった非対面の取引手法の拡充だ。店舗削減を続ける国内リテール分野での新たな顧客接点を確保する。半沢氏は「デジタルシフトで成長することは可能。顧客と現場を起点として新しいサービスをつくる」と述べた。

来春には新しい中期経営計画も公表する。ある幹部は「中計はつくる時は真剣だが、実行力に欠けることが多い」と漏らす。若返った経営陣には洗い出した課題をすぐに改善するスピード感が求められる。

半沢 淳一氏(はんざわ・じゅんいち) 88年(昭63年)東大経卒、三菱銀行(現三菱UFJ銀行)入行。14年執行役員、19年取締役常務執行役員。55歳。埼玉県出身

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