農水次官ら会食同席、吉川・秋田両氏と 同省発表
野上浩太郎農相は19日の閣議後の記者会見で、贈収賄事件で在宅起訴された吉川貴盛元農相と鶏卵生産大手「アキタフーズ」グループの秋田善祺元代表との2018年と19年の会食に、当時の農林水産省幹部職員数人が同席していたと発表した。現在の枝元真徹次官も含む。
農水省によると、職員らは「費用は吉川氏側の負担だとの認識だった」と話しているという。同省は国家公務員倫理法違反の恐れがあるとして19日までに人事院の国家公務員倫理審査会に報告した。今後、審査会の審査を経て職員らの処分を決定する。
吉川、秋田両氏と同省職員の会食が一部で報じられ、同省が職員に聞き取り調査していた。会食は18年10月4日、19年9月18日の2回。会食に同席した職員は18年が枝元氏(当時は生産局長)、富田育稔元畜産部長ら4人、19年が水田正和生産局長、渡辺毅畜産部長ら5人。
18年の会食には公職選挙法違反罪で公判中の河井克行元法相、19年の会食には河井氏のほか元内閣官房参与の西川公也氏も同席。同省によると、会食後に手土産を受け取った職員もおり「吉川氏側からだったと思った」と話しているという。