/

三井住友信託とみずほ信託、議決権問題で再発防止策

三井住友信託銀行とみずほ信託銀行は17日、運営の事務を担う株主総会で議決権行使書の一部を不適切に処理していた問題を巡り、再発防止策をまとめた。問題の原因となった到着日より1日早く行使書を受け取る「先付け処理」をやめ、他の信託銀行が採用する私書箱を使った方式に改める。経営幹部の処分なども発表した。

両行は郵便局との間で「先付け処理」と呼ぶ取り決めを結び、締め切り当日に配達された行使書の一部を期限翌日に届いたものとして集計対象から外していた。こうした処理は約20年にわたり続いていた。

三井住友信託とみずほ信託は2021年3月の株主総会から、私書箱に届いた行使書を自ら回収する方式に改める。私書箱に届いた日時を基準に集計するよう見直すことで、問題の再発を防ぐ。

問題の責任を明確にするため、三井住友信託の橋本勝社長や親会社の三井住友トラスト・ホールディングスの大久保哲夫社長らの役員報酬を3カ月減額する。みずほ信託は梅田圭社長らの報酬の一部を返上する。

長年にわたり不適切な処理が続いた背景には、郵送に依存した重い事務負担がある。改善するためには議決権行使の電子化を定着させるなどの取り組みが必要になる。

経済産業省によると米国や英国では議決権数ベースで機関投資家の9割超が電子的に議決権を行使しているが、日本は17年時点で2割に満たない。個人株主による電子行使は2.5%とさらに低い。「(信託銀行)単独では限界があるので、他の関係者とも相談して利用を促していきたい」(三井住友信託の佐藤正克執行役員)。

証券代行業務は収益性が低く、効率化などに向けた積極投資が遅れていたことも問題の長期化を招いた。今後は行使書の運送などの事務作業で競合他社と連携し、収益構造を見直すことも課題になる。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連企業・業界

業界:

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン