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介護報酬改定、全サービス基本料上げ 感染症対策を強化

厚生労働省は18日、4月に改定する介護保険サービスの新たな料金体系(介護報酬)を公表した。すべてのサービスの基本料を引き上げる。9月までの半年間は新型コロナウイルス感染症への対策として基本料をさらに0.1%上乗せする。

全体をならすと0.7%の引き上げとなる。介護費の伸びを抑える見直しは乏しく、持続性への懸念は強まっている。18日の社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の介護給付費分科会で示した。

介護職員への処遇改善などにつながるよう介護事業者の経営基盤を強化する。主なサービスの基本料をみると、訪問介護は1回10円の値上げとなる。20分未満の身体介護中心の場合は1660円から1670円になる。

通所介護(デイサービス)は1回100円前後増える。要介護2の高齢者が通常規模の施設を7~8時間利用した場合は7650円から7730円になる。

特別養護老人ホーム(特養)は1日あたり150円程度引き上げる。要介護4で相部屋の場合は7650円から7800円になる。

すべてのサービスを対象に21年4~9月は基本料をさらに0.1%上乗せする。消毒など感染防止対策の原資とする。

実際に利用者が負担するのは原則、料金の1割。基本料に加え、人員配置の手厚さや専門職によるケアに対する評価も上乗せされる。地域によっても料金は変動する。

感染症や災害が発生してもサービスを継続できるよう、すべての介護事業者に計画の策定、研修や訓練の実施を義務付ける。認知症の対応力を高めるため、医療や福祉の資格を持たずに介護サービスを提供するすべての職員に認知症介護の基礎研修を受講させる。

介護の総費用は20年度で12.4兆円と、制度を創設した00年度の3.6兆円から3倍以上に膨らみ今後も増える。今回の改定では抑制策は乏しい。利用者負担がゼロとなっている介護サービス計画(ケアプラン)作成の有料化や、一定以上の所得があり料金の2割以上を負担する対象者の拡大など給付と負担の見直しは先送りされている。

介護報酬とは国が決める介護保険サービスの料金体系で、3年に1度改定する。介護事業者にとっては各サービスの収入の単価になる。介護費の半分程度を国と地方の税金、4割強を高齢者と現役世代が負担する保険料、1割弱を利用者の自己負担で賄う。報酬を0.7%引き上げると、介護費全体を800億円程度押し上げる効果がある。利用者の負担が増え、介護事業者の収入増につながる。

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