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東京の重症病床、基準見直しで使用率大幅減 ステージ3相当に

(更新)

厚生労働省が毎週公表している新型コロナウイルスの感染状況の指標のうち、東京都の「重症者向け病床の使用率」が前週比で86%から32%になったことが話題を呼んでいる。分母となる確保病床数の報告数について、都が国の基準に合わせたためだが、緊急事態宣言の解除判断にも使われる重要な指標だけに精緻な運用が求められる。

厚労省は毎週金曜日に各都道府県からの報告に基づき▽病床の逼迫具合▽療養者数▽新規感染者数――など感染状況を示す6指標を公表している。政府は首都圏の1都3県に出ている緊急事態宣言の解除の目安として最も深刻な「ステージ4」からの脱却を挙げている。

都の重症者向け病床の使用率は2月16日時点で86.2%だったが、26日更新の最新の数字(23日時点)では前週比53.5ポイント減の32.7%と一気に「ステージ3」(20%以上)相当に改善した。

重症者向け病床の使用率は、重症患者数を確保病床数で割って算出する。重症患者数について、国の基準は、人工呼吸器や体外式膜型人工肺(ECMO=エクモ)での管理が必要な人や、集中治療室(ICU)や高度治療室(HCU)を使用している人の数。これに対し、都の独自基準は、人工呼吸器やECMOでの管理が必要な人のみの数。

これまで都は、重症患者数については国の基準に沿って厚労省に報告する一方で、確保病床数については都の独自基準に沿って報告していた。この結果、都の確保病床数は人工呼吸器やECMOでの管理が必要な人向けの病床のみを対象とし500床だった。

しかし、1月は都の重症患者数が増え、確保病床数を上回り、使用率が100%を超える異常値が発生した。このため、都が医療機関に対して国の基準に沿って確保病床数を確認したところ、500床から1000床に倍増したという。

都の担当者は分母と分子の基準が異なっていたことについて「国から了解は得ていた。特に問題視されなかった」と話す。これまで国の基準で確保病床数を確認してこなかった点も「コロナ患者の対応に追われる医療機関の負担を増やすことはできなかった」と釈明する。

3月7日に期限を迎える1都3県の緊急事態宣言の解除の是非は慎重に判断すべきだとの声も少なくない。大事な時期での指標の大幅な変更は混乱も招きかねない。都の担当者も「公表のタイミングも誤解を招くことになってしまった」と認める。

都だけにとどまらず厚労省と自治体で公表する指標に違いがあるケースはほかにもある。一般市民も含めて感染状況を評価できるよう精緻な指標が欠かせない。

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