20年度第3次補正予算、28日夜に成立へ 追加歳出21兆円
新型コロナウイルス対策を盛り込んだ2020年度第3次補正予算案は28日夜の参院本会議で自民、公明両党などの賛成多数で可決、成立する。一般会計の追加歳出は21兆8353億円となる。医療提供体制の確保やワクチン接種体制の整備、経済支援策などに充てる。
同日午前の参院予算委員会で菅義偉首相と全閣僚が出席して補正予算案を巡って質疑した。質疑終了後、午後の同委で可決される見通し。
追加対策の財源は19兆1761億円。病床や宿泊療養施設の確保などに使える緊急包括支援交付金に1兆3011億円を計上した。ワクチンの接種に向けた環境整備に5736億円、PCR検査などの実施に672億円を盛った。
中小・小規模事業者の資金繰り支援として3兆2049億円を予定する。地方自治体が時短営業などに協力した事業者の支援に活用できる地方創生臨時交付金として1兆5000億円を積み増す。
立憲民主党など野党が補正予算からの削除を求めてきた観光需要喚起策「Go To トラベル」向けの予算は1兆311億円を追加する。雇用調整助成金の日額上限を1万5千円に引き上げる特例措置の延長は一般会計から5430億円を財源とする。