海自トップら14人で会食、防衛相指導へ 「配慮足りず」

岸信夫防衛相は25日の記者会見で、海上自衛隊の山村浩海上幕僚長と西成人海上幕僚副長が16日に計14人で会食していたと明らかにした。22日に山村氏ら隊員8人が新型コロナウイルスに感染したと発表している。岸氏は山村氏の自宅待機後に指導する方針を示した。
会食は参加者の一人の送別会だったという。岸氏は「防衛相を補佐すべき海幕長と代理者たる副長が同一の会食に参加したことは安全保障を担う組織であることを考えれば配慮が足りない」と言及した。
14人で会食した是非について、基本的な感染対策を実施したとして「単純に人数だけで判断するわけにはいかない」と話した。会食が感染の原因になったかに関して「まだ調査中だが、否定できない」と言明した。
岸氏は会食をめぐり「飲酒を伴うものだったが、飲酒量は乾杯程度で、喧噪(けんそう)を伴うものではなかったと報告を受けている」と説明した。空調設備の整った100人程度が収容できる会場を利用し「消毒やアクリル板設置など基本的な感染対策を徹底したと聞いている」と述べた。
多人数の飲食を慎むよう自衛隊員に出している通達には「直接的に反するものではない」との認識を示した。感染者と接触が疑われる隊員を隔離して健康観察を続けると表明した。