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英サッチャー首相、天安門武力鎮圧に英領香港の行方憂慮

89年来日時の秘密公電公開

23日公開の秘密公電によると、1989年9月に来日したサッチャー英首相は6月の天安門事件で民主化運動を武力鎮圧した中国への返還を巡り、英国領香港の行方を憂慮していた。「天安門のような事件が起きるとは予想できず、極めてショックであった。こうした事態は二度と起きてはならない」と述べた。

中国の習近平(シー・ジンピン)指導部は、香港国家安全維持法(国安法)を制定するなど、香港への締め付けを強化しており、サッチャー氏が抱いた不安が現実になりつつある。

1989年9月、来日し中山太郎外相(右)と握手するサッチャー英首相(東京・千代田の英国大使公邸)=共同

サッチャー氏は中山太郎外相との会談で「香港には500万の住民がいるが自国民にあんなことができるのなら自分たちはどうなるのか不安を持っている」と指摘した。

財界との昼食会では「衝撃は想像以上に甚大」と分析する一方「経済改革だけで政治改革をやらなくて済むという中国指導者の全体主義的な力で抑える思考方法はうまくいかない」と批判した。

早大の中村英俊准教授(国際政治)は「事件の衝撃を受け、英国は97年の香港返還の前に、直接選挙制の一部導入など民主化を加速させて政治的なくさびを打ってきたが、それらは今日、中国によって覆されようとしている」と解説している。〔共同〕

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