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日本、米側提案通り譲歩 空自「FSX」巡る経緯(外交文書公開)

89年「大喪の礼」時のベーカー国務長官のやりとり

1980年代に日米で政治問題化した航空自衛隊の主力後継機「FSX」(次期支援戦闘機)を巡り、89年2月に「大喪の礼」で来日したベーカー米国務長官が宇野宗佑外相に「日本政府が生産費の40%相当分を米国内で調達する」よう提案していた経緯が23日、外交文書でわかった。対日貿易赤字に激しく反発する米議会の圧力を背景に、米側の当初提案に沿う形で日本が譲歩していたいきさつが判明した。

 会談に臨むベーカー米国務長官(右)と宇野宗佑外相(1989年2月、東京都港区の飯倉公館)=共同

宇野氏はFSXに関する会談のやりとりを伏せるよう要求するなど一時難色を示した。約2カ月後、開発段階に加えて生産段階でも米企業の生産分担比率を約40%とすることで決着した。

89年2月24日の日米外相会談の記録によると、既に日米共同開発が決まっているFSXについてベーカー氏は「(議会の)反対派は、日米間の貿易不均衡の是正に資さない、技術移転の面で問題があるなどの批判を唱えている」とした上で、反対論を封じるため生産費の40%分を米企業向け調達とするよう提案した。

さらに反対派が米国製完成機を日本は購入すべきだと主張している点を踏まえ「40%が完成機の金額とほぼ等しい」と説明、議会圧力を抑えるために日本側の歩み寄りを促した。宇野氏は「ここで『イエス』と言うわけにはいかない。大変難しい問題である。国務長官からの話であるので今の話は『伺った』ということにしたい」と答えた。

FSXは国産支援戦闘機F1に替わる後継機で、米国製F16を母体に日米が共同開発し、2000年6月に完了した。防衛省は米側に生産が偏った過去の経緯を踏まえ、次期戦闘機の開発は「日本主導」を掲げている。〔共同〕

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