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民事裁判、25年度にオンライン化 訴状提出・口頭弁論も

法制審部会が中間試案

法制審議会(法相の諮問機関)の部会は19日、民事裁判の手続きをオンラインで実現するため中間試案をまとめた。訴状の提出をインターネットでできるようにし、口頭弁論のオンライン出席を可能とする。法務省は2022年に改正案を国会に提出し、25年度の本格運用開始を目指す。

民事裁判のIT化は20年2月に法制審に諮問した。試案は訴状のオンライン提出、口頭弁論への出席、訴訟記録の電子化に関して改革案をまとめた。

現在は裁判所に持参するか、郵送でしか認めていない訴状の提出をネット上でできるようにする。裁判所が設置したサーバーに訴状などのデータを記録する。原則としてネット提出に限るか、紙での選択制かなど複数案の検討を続ける。

いまは訴えた相手への訴状は郵送で特別送達される。これを原告が被告に提訴したとメールで通知する仕組みに変える。手数料の納付は「Pay-easy(ペイジー)」と呼ぶ電子決済サービスに一本化する。

裁判官が原告と被告の双方から直接弁論を聞く口頭弁論は裁判所に行く必要がある。弁論準備手続きは少なくとも一方が裁判所に出頭しなければならない。いずれの場合もネットを通じて離れた場所から参加できるようにする。

証人尋問は証人が指定された日に裁判所に出頭するのが原則になっている。年齢や心身の状態から出頭できない場合や裁判所が認め、当事者にも異議がなければオンラインで証人尋問ができるようになる。

日本の民事裁判では提訴から結審までに数年を要する例が多い。海外と比べて時間がかかるとの指摘もある。試案は裁判の期間を短縮するため、審理期間を6カ月などとあらかじめ決めたり、当事者同士が事前に審理計画を作ったりする新たな制度を設ける案を示した。

裁判記録の電子化も進める。記録は電子データで一元管理する。裁判官が紙に署名、押印する判決文は改変防止対策をとったうえで電子化を検討する。裁判所に行かないと見られない紙の記録も、当事者や利害関係者はネット上で閲覧できるようにする。第三者にどこまで閲覧を認めるかは今後さらに検討する。

民事裁判のIT化はウェブ会議を使った争点整理など一部を地裁で始めている。法務省は改正案を22年中に国会に提出する。成立後は段階的にオンライン化を進め、25年度に訴状のオンライン提出、裁判記録の電子化を実現させる計画を描く。

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