首相長男と会食の幹部処分方針 総務相
(更新)
武田良太総務相は16日の衆院本会議で菅義偉首相の長男らと会食した総務省幹部4人を処分する方針を示した。「一日も早く調査を終え処分し、その結果を関係法令に基づき公表する」と述べた。「可能な限り迅速に調査を進める」とも語った。
総務省は「衛星放送関連会社」に勤める首相の長男らから幹部4人が接待を受けた疑惑を調査している。長男らは利害関係者にあたる可能性がある。国家公務員倫理法に基づく倫理規程は利害関係者からの接待や金品の贈与を禁じる。
武田氏は会食相手について「利害関係者に該当するという疑義があることは否定できない」と話した。一方で「放送行政がゆがめられたことは全くない」と強調した。
武田氏は同日の衆院総務委員会で、同様の事案が他の職員と事業者の間でもないか省内で調査する考えも表明した。総務省の原邦彰官房長は調査チームが首相の長男にも聞き取り調査したと明かした。
週刊文春が谷脇康彦総務審議官ら総務省幹部4人が首相の長男から規程に抵触する可能性のある接待を受けたと報じていた。
総務省は12日の衆院予算委員会で幹部4人の長男との会食の事実を認めた。その時点の調査で会食回数は2016年からのべ12回だったと説明した。