首相、経済指標は「為替を注視」 衆院予算委
財政再建「旗降ろさず」
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菅義偉首相は15日の衆院予算委員会で特に気にしている経済指標を問われ、為替を重点的に注視していると述べた。「米国の株価やわが国の株価も見るが、基本的に為替については注視している」と言及した。立憲民主党の野田佳彦元首相への答弁。
新型コロナウイルス対策の財政への影響で「悪化したのは事実だ」と言明した。当面は感染収束を優先するとしつつ「財政再建の旗を降ろさず、今回の対応が将来世代の負担にならないよう改革を進めたい」と強調した。国民民主党の岸本周平氏の質問に答えた。
岸本氏は首相が1月の施政方針演説で紹介した故・梶山静六氏の「国民に負担をお願いする政策も必要になる」との言葉に触れた。
岸本氏も大蔵省職員だった時に梶山氏から同じ話を直接聞いたと明かし「コロナのお金、何とか私たちの世代で払う覚悟をもたないか」と訴えた。首相は「私も涙が出る思いで今、お話を伺った」と財政再建への決意を語った。